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中小企業の役員になった兄『会社の理念のテストを行う。満点でなければ減給10万円の罰則、定年間近の人は退職金カット!』自分「えっ…(ドン引き)」

兄の神経がわからん。
兄は中小企業の役員になったから時々仕事の話を聞くんだけど、「なんでそんなことするの?」と呆れることが多々あった。

まず気になったのはテストをさせること。業務に必要な知識や資格の勉強のためのテストなら理解できるけど、会社の理念のテストを行う。
それも月ごとに理念を追加したり修正したりするようになったらしい。満点でなければ減給10万円の罰則、定年間近の人に関しては退職金カットと告げたらしい。

理念ってそんなコロコロ変えていいもんじゃないだろうし、退職金カットはあんまりだ。

あとは知識面のテストもあるんだけど、8月にAの範囲、9月にBの範囲、10月にCの範囲…とテストしていく。
流石に全員しっかり勉強して臨むのでその時は満点だったらひち。

で、終わって気が緩んだところで、理念と目標数値、あとは知識の面を抜き打ちでテストをしたらしい。
しかも誤字と言えない誤字(売りを売とだけ書くとか)でもバツ。

あとは会議の多さ。
そりゃもちろん会社なんだから会議は月一くらいでは必要なんだろうけど、兄の提案で月の初めの3日間、朝から3時間くらいぶっ通しで会議をするようになったらしい。何をそんなに言うことがあるのかと思った。
しかもパートから役員全員参加で、発言するのは社長と役員だけ。全員聞いてるだけらしい。マジでなんなんだ。

会議とテストの話でも酷すぎると思ったのが、目標売上を期の途中で訂正していたらしく、数時間の会議の中盤に、パワポにも出さず口頭だけでサラッと言って終わりにしていたということ。

3日連続3時間ぶっ通しの会議とか誰も聞くわけないだろうが。

そのため皆抜き打ちテストで訂正前の数字を書いてしまい、全員不合格、減給。定年退職予定者は退職金全額カットの処分となったらしい。

「あえて訂正を強調せず、この長く大変な会議を真面目に聞いてるやつだけが受かる仕組みにした。まあ殆どが聞いてないのは分かってた」

「今年初の取り組みだけど、それで殆どが減給処分にできた。もっと色んなテストをして、どんどん減給して払う金を減らしていきたい」

と大喜びしていた。

私も家族もドン引き。

バリキャリで兄と同業の兄嫁さんですら「そんなことしたら人が離れていっちゃう。やめてあげて」と諭しても聞かない。

流石に定年退職の人に対してはあんまりだと社長が諭したらしく、なんとか支給されたらしいが兄はそれにも不満たらたら。

あとはパートにも非生産性ノルマというものを課すようになった。
兄いわく、電話に出る、郵便物を送る、メールで報告すると言ったパートの行動は非生産的。
それについて一定量こなさないと生産性あるパートとは言えない。だからそれらの数をカウントして報告させ、ノルマが達成されなければ減給処分となる形にしたらしい。

これが半年前。
最初はウキウキで減給減給と話していたが、最近めっきり落ち込むようになった。明らかにメンタルやられてるみたいだった。
「最近仕事はどうなの」と聞いたら「大丈夫…絶対大丈夫」とブツブツ。絶対大丈夫じゃない。

兄嫁さんに聞いてみたら、兄以外の全員の予想通り、パートから正社員に至るまでかなりの人の心が離れていったみたい。

兄嫁さん、「どいつもこいつも堪え性のない意識の低い奴ばかりって言ってたけど、勤続5年以上の若手の殆どが退職したいと申し出てる時点で、ねえ…偉くなるとはっちゃけ過ぎてバカを見る典型ね」と呆れてた。

これでも兄は元々は業績抜群に良かった。

管理職の頃は
「新卒はやっぱ良いな、さっさと帰りたいって感じですぐ帰るからさ。これからはそうじゃなきゃ」
「あーもう、会社の報告書ダルいわー。マジでこれ意味あんのかな?こういうの無くしたいよなー」
と言ってて、わりといい上司なんだなと思ってた。

あまりの変わりっぷりに驚くやら呆れるやら。

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