彼とは私が大学生の時に合コンで出会いました。
彼は勤務先も良くルックスも良く、交際は順調でした。
しかし交際中、彼はあまり私を彼の両親に会わせてくれませんでした。
私に問題があるのかなと思っていたのですが、それはきっと、
全く違う理由からの事であったと、今なら分かる気がします。
しかし私は、結婚後の事まで考えると、
どうしても挨拶は済ませておきたかったので、結果的には挨拶へ行きました。
彼の家族はとても私を歓迎してくれました。
特に彼のご両親は涙を流して喜んでくれたほどです。
そして話は進み、結婚式の当日になりました。
その日に意味が分かりました
結論から先に書きますが、彼は殺人者でした。
細かく言えば傷害致死になるそうですが。
そんなことは何も知らず、私は披露宴の幸せを噛みしめていました。
突然、会場のドアが、凄い勢いで開けられ、黒い服を着た人を先頭に、
その後ろからも20人ぐらいの男女が入り交じった集団が入ってきました。
その黒い服の人は、彼が殺した相手の親でした。
黒い服の人は、マイクを持って、彼が過去に殺人の罪を犯したこと、
自分は被害者の方の親であること、どのように殺されたのかを話しました。
彼は高校の時にいじめをして、同級生を殺したということでした。
そんなことは初耳で、私は冗談だと思いながらも、
途中からは頭が真っ白になって何も考えられなくなっていました
しかし集団の中の2人の女性が、バケツを持って私に向かって歩いてきて、
バケツに入った赤い液体を私に頭から被せた時に、本当なのだ、現実なのだと理解できました
さすが人殺しのお嫁さんだ 似合う 似合う と
被害者の方の親が大声で笑っていました。
人殺し 人殺し 人殺しの嫁 と誰かが歌っていました
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