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本人の気持ちを無視して祖父と伯父が弟と従姉を結婚させて弟に事業を継がせることに→婚約発表当日…

祖父には子供が二人いて、伯父と私の父がそれにあたる。
伯父家は男子に恵まれず、2人娘(従姉妹)。我が家は姉(私)と弟。
うちの祖父家は田舎町で、4代目となる伝統事業をやってた。
戦後に有限会社になり、祖父が会長・伯父が社長となりどんぶり勘定家族経営の斜陽中小企業となっていた。

祖父と伯父が長男教かつ男尊女卑、血族信仰の人間たちで
「長男家(伯父家)に男がいないのだから、我が家の弟を長男家の長女(従姉)に婿入りさせて事業を継がせる」
と勝手に決めていた。

父は小さい頃から完全服従させられておりまったく意見できず。

伯母に対する風当たりも強く、ことあるごとに石女と言われたり男子がいないんだから奴隷として尽くせというようなことを言われたり。

母は男子を持ったのでまだマシだったみたいだけど、男子を作れるなら伯父の子供を作れとか言われていた模様。

弟は大層かわいがられ、孫たちの間でも序列がつけられ弟>従姉>従妹≧私という身分制度となっていた。
正月でも数の子を食べられるのは弟と従姉だけ、とか。
寿司を取っても私は巻物しか食べさせてもらえない、とか。
弟は父に似て流されやすいタイプで、特に疑問も持たずそれが当然のようにふるまっているように見えた。

まぁそんな実家なので、私は高校卒業と同時に都会に出て弟も含めて没交渉になっていた。その後弟が成人する年に祖父が喜寿となり事業を引退することになった。その祝いを社員やら親戚やら取引先
やら集めてやることになった。
祖父と伯父は何を思ったのか、弟と従姉の婚約と弟が祖父の会社に入社し、社長になることをその場で発表すると言い出したらしい(母談)。
無論従姉の気持ちは無視。
弟はどう思ってるのかよくわからず。

本当は参加するつもりもなかったのだけど、従姉から電話がありどうしても参加してほしいという。

今回の件は親戚一同そろった中でやらないと意味がないと主張され、なんだかよくわからないけどうまく休みが取れたこともあり怖いもの見たさで参加することになった。

その地元で一番の大広間のある旅館を借りて宴会が行われた。
弟は遅れるということで、宴会が始まり私と従妹はお酌に駆けずり回される。
母と伯母は裏方。従姉は振袖を着て伯父の横に座らさせれていた。
その間も

「女に酌させておけ。なんなら尺八でもいいぞ」

なんて下品な物言いを続ける伯父。

1時間ほどたち宴会も盛り上がる中やっと弟が到着したとのこと。
祖父と伯父が立ち上がり、いよいよ婚約発表ということで弟が登場した、が…

このあと会場はとんでもない修羅場に…

やっとで弟が登場した。

綺麗にメイクされて、純白のドレスで。

そして弟の第一声が
「私お嫁にきました。私は男の子を生むことはできませんが、伯父家に尽くしますので貰ってください」

伯父と祖父の怒号と、あたふたする父と茫然とする参加者で大混乱に陥った。
私も

「弟が実はそっちの人だったとは・・・」

と茫然。

もちろん婚約発表は流れ、参加者たちもおざなりな挨拶をして帰っていった。

ニューハーフなんて見たこともない田舎の人たちなのでその後は噂が噂を呼び大変なことに。
伯父が弟を性的虐待していたんじゃないか(事実無根です) なんて尾ひれもついて祖父と伯父は好奇の目にさらされ、事業もうまく行かなくなり、1年後に事業を畳むことになった。

弟はこの件をどうやって潰すか、半年前から従姉と一緒に計画してたらしく、どうやったら合法的な手段で祖父と伯父に一番ダメージを与えられるか考えた末の作戦だったとのこと。

従姉の友達の美容師さんに協力してもらい
貸衣装屋さんで本物のウエディングドレスを借りて脛毛まで剃って本格的に臨んだらしい(笑)

ちなみに、その後紆余曲折あったものの、なぜか結局従姉とくっつくことになった弟。

先日、第一子(男の子)が産まれました。

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