10年以上前のプチ話。
ある日曜の昼下がり、突然父が激しい頭痛を訴えた。
当時、父はまだ50代。
これは脳をやっちまったか!?と急いで救急車を呼んだ。
頭を抱える父と、付き添いの母を乗せて、救急車が出発したその時、正面からやってきたものは。
お 神 輿 (+担ぐ人100人超)。
我が家の隣は神社。その日は年に1度のお祭りの日。
市内を練り歩いてきたお神輿が、もうすぐゴールだ!というクライマックスで遭遇したのがその救急車。
救急隊員にとっても、お神輿を担ぐ人たちもにとっても、なかなかない経験だったと思う。
よく、救急車が
「そこの車、左によけてくださ~い。」
ってアナウンスすることはあるけど、
「そこのお神輿、よけてくださ~い。」
っていうのは、修羅場というか、なかなかシュールな光景だった。
その後…
病院に運ばれた父。
CTやらなにやら、色々検査した結果、告げられた病名は
蓄 膿 症 。
どうやら、たまりすぎた膿が視神経に触れ、それが激痛をもたらしたらしい。
抗生物質の点滴を2本打ってその日のうちに帰ってきた。
お祭りの、しかもお神輿クライマックスの中で救急車で運ばれたことで、近所の多数の人に目撃され、
後日「救急車で運ばれてたよね!?大丈夫だったの!?」
と聞かれることになった父。
いちいち、
「いや、蓄膿で・・・」
と説明しなくてはならなかったことが、シャイな父にとっては一番修羅場だったかもしれない。
そんな父は今でもピンピンしており、バリバリ働いています。
(Visited 7,768 times, 1 visits today)