祖父母は大恋愛の末に結婚したと聞いていた。
小学校三年の時に祖父母がジコで他界。
納骨は二人ではいると決めて用意してた墓だと決まっていた。
骨上げも終わって、精進落とししてる最中に知らない人達がやって来て両親と揉め始めた。
外から両親と知らない人達の怒鳴り声がして、俺は式場の控え室で半泣きになってた。
そしたら姉が、祭壇に近づいた。
泣くんじゃない。声立てるな。扉見張ってろ。
といわれて、慌てて扉の前の障子を閉めて開かないように立った。
姉は暫くごそごそしてた。
その後俺を部屋の角に連れて行かれた。
暫くして両親と知らない人達が入ってきた。
皆顔が真っ赤だった。
母親は泣いてた
青い顔した式場の人もいた。
そして、知らない人達はが祖母の骨壷を持っていった
俺は泣いて、母親も泣いた。
姉は俺を抱きしめて、父親は式場の人と頭を下げあってた
結局骨壷は帰ってこず、祖父母の墓には祖父の骨と、祖母の生前大切にしてた物を入れた。
そんな祖父母の十三回忌がこの間終わった 。
その席で、両親から祖父母の事を教えてもらった…
祖父母は大恋愛の末に結婚した。
祖母の家は地主で、祖父は小作人だったそうだ。
子供の頃親をなくした祖父は、祖母の実家で働きながら大人になり、祖母と恋愛をした。
当然祖母の実家は猛反対。
祖父を遠くへ追いやって、祖母は家に軟禁状態で見合い話が進んだらしい。
それである日、祖父は祖母を連れて逃げた。
逃げた時の経緯は両親も詳しくは聞いてなかったらしいが、助けてくれる人もいたのよ。
と祖母は話してたらしい。
で、あの知らない人達は弁護士連れた祖母の実家の人だったそうだ。
祖父母のジコを知って、祖母を連れ戻しに来たそうだ。
酷い事も言われたと両親は言ってた。
祖母の遺骨を持っていかれたのは後悔してると母が泣いた。
でも、それが祖母の遺言の一つだったんだと。
2人で同じ墓に入ると用意して、祖父母の生前何度も、家族で見に行っていた。
その一方で両親には、もしもの時は骨を渡していい。
祖母の実家とは疎遠でいろと話してたんだそうだ
両親も祖母の実家を知らないそうだ。
連絡取れるのも当時から弁護士を介してのみ。
祖母の骨がどうなったか判らないと言ってた(向こうで供養すると言う話だったらしいけど)
何度か頼んだが、墓の場所も教えてもらえなかったそうだ。
そしたら姉が、時効だからと話しだした…
姉、祖父母の骨を2-3個入れ替えたんだと。
祖母が生前TV番組見てた時に似たような話があってポロッと言ったそうだ。
私なら全部渡さないで一個か2個、持っとくのにねって。
冗談だと言ってたし、姉も忘れてたらしいけど、あの時何故か思い出して、実行したんだってさ。
姉GJ!!