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子供への虐待がひどい妻と別れて新しい女性と再婚しようと思っていた。しかし…

私38歳既婚子供2人。 
彼女29歳既婚 小梨。 
彼女と出会いはちょうど一年前。 
そのころ私の家庭では妻の子供への虐待が酷くて、毎日毎日仕事から飛んで帰っては子供を妻から護る日々だった。 
そんな時、たまたま同じ趣味(スポーツ)の彼女と出会い、愚痴を聞いてもらうために食事に行く仲になった。

 彼女は児童保育関係のお仕事をしていて、私の相談に親身になってくれた。 

逆に彼女のウチでは、旦那さんが彼女に対して無関心でレスになっていた。 
だから、子供を真剣に心配し、家庭のことに熱心になっている私のことが羨ましかったようで。 

二人ともお互いの家庭を相談しあっているうちに、急速に惹かれあった。 

その後は陳腐な話だが、お決まりのコースってやつで。 

でも、少なくとも遊びで続けるつもりはなかった。 
私も彼女も真面目な性格だったので、彼女は5ヶ月後に離婚し、私も妻と子供の対応について話し合ったうえ 
自分で子供を連れて別居を始めた。 
そして彼女を自分の両親に紹介した。

その頃になると、子供達も彼女にとても懐いていて、彼女と子供達4人で何度か旅行にも行った。 
彼女はとても優しい人なので、チビも嬉しかったんだろうな。 
今まで女性から優しくされたことがなかったから… 
「彼女ねえちゃん!彼女ねえちゃん!」 
って… 。

彼女が旦那さんの無関心に耐えられなくなり、一足先に離婚したのが今年の1月。 
その頃から、微妙に立場が変化していった。

私の妻とは何度も話し合った。 
子供達を虐待するような女性とは暮らせない旨妻に伝えて、妻も育児が限界だ、と。 
穏やかに話し合いが続き、離婚届にサインして、ケジメとして両親に報告しよう。 
本当はそういう段階だった。

でも、 彼女の口から 
「どうして離婚するのに奥さんと何度も会うの?」 
「どうしてこんなに離婚に時間がかかるの?」 
というセリフが増えていった。

こちらとしては、もう両親にも彼女を紹介していたし、両親公認で家族?旅行にも行っていたので、まさか彼女が私の離婚に疑いを持つなんて夢にも思わなかった。 

でも、女性の待つ身、ってのは不安との戦いなんだろうね… 
毎日のように離婚協議の進行具合を説明しても、彼女の不安は増して行くばかりのようだった。

話はそれてしまうけど、 彼女と私は共通のスポーツの趣味があって、そもそもの出会いも、とあるスポーツクラブだった。

彼女はとても綺麗な女性だった。 
しかも新体操である有名な大会に出たことがあるくらいだから、スタイル抜群。 

そんな独身女性を周りがほっとくはずがないよね… 
案の定スポーツクラブで、彼女が離婚した噂が広まり、男性たちの数えきれないアプローチが始まった。

女とは、毎週夜決まった曜日にそのクラブの夜の部に参加して、一緒に汗を流してた。 
幸い遅い時間の部だったから、子供達を寝かしつけて、私の親に留守番をお願いして出かけることができた。 
最高に幸せな時間だった。 

もちろん、両親公認だろうが、一緒に何時旅行に行こうが、世間様からしたら不倫は不倫。 
おおっぴらにイチャイチャする訳にはいかない。 
クラブで視線を合わせたり、いいプレーに拍手したり。 
他の皆の視線がある中では、それが精一杯だった。 
行き帰りにしても、クラブからちょっと離れた暗い通り私が待っていて、彼女が少し遅れてクルマに乗り込んでくる。 
それがいつもの約束だった。

クルマで二人っきりになってからは、 
本当に幸せだったな。 

今日はどんなプレーだった 
あそこが良かった 
あそこが良くなかった 

尽きることなく話に花が咲いて。 
彼女のウチに送って行って。 
夜明けといった方がいい時間まで一緒にいたけど、 
次の日の仕事なんて心配しなかった。 
こんなに幸せな時間を過ごして、 
彼女にたくさんの元気を貰って。 
むしろ仕事の業績が目覚ましく上がり、 
会社での私の評価はうなぎ上りだった。

そのことを告げたら彼女、 
キラキラした瞳で 
「私は何もしてないよ。全部私くんの実力だよ!」 
って。 
でもとっても嬉しそうに微笑んでくれた。 
そしてますます仕事に身が入り、 
すべてはこのまま上手くいくと信じて疑わなかったんだ… 

…ある男性が彼女の前に現われるまで…

そんな風に幸せな不倫?状態だったんだけど、 
やはり彼女は我慢してたんだろうね 

特にお互いの実家はいろいろ複雑で。 
妻と離婚届書きました。 
ハイそうですか、 
と、二人だけの事情で簡単に離婚できる家ではないんだ 

もちろん子供との面会条件や、 
財産分与… 
妻の幼児虐待が原因だから、 
名目だけでも慰謝料を設定して… 

すべて弁護士を挟まず協議で決めていったから、 
ずいぶんスローペースだった。

そのスローペースが信じられない 
離婚なんてあなたが本気ならすぐにできるはず 

そんなことで、何度も彼女と揉めた 

お願いだから、あと少し待っててくれ! 
一体いつまで待てばいいの? 

そんなお決まりのやりとりだったけど、 
不倫ドラマに出てくる軽薄なやりとりじゃなくって、 
歯痒かったのは、 
自分が嘘ごまかしなく本当に離婚協議を進めている。 
ということだった。

さっきも書いたけどさ 
今、ここまで話し合いが進んでるよ、 
と彼女に伝えても、 
それを証明する手段がないんだよね… 

彼女は過程よりも、 
目に見えて分かりやすい結果をいつも求めていた 

そこに問題の彼が登場するんだよ… 

彼、 
ここで出てくる彼のこと、 
Y君にしようかな 

26歳…だった気がする 
もちろん独身 

このスポーツクラブに最近通い出したみたいで、 
最初は勝手が分からず、 
ちょっと戸惑ってた 

でもね、 
身体は引き締まってるし、 
プレーがすごく上手くって。 
男の私が見ても惚れ惚れするような、 
華麗なプレーをする男性だった。

そんなY君と彼女、休憩時間に話をしてたんだ 

Y君:こちらのクラブは初めてで…汗 
彼女:でも、お上手ですよね ずっとされてたんですか? 

そんな他愛ない会話だった 
って聞いた。

最初は気にも留めてなかったんだけど、 
だんだん彼女のおしゃべりの中でY君の話題が増えていった 

あんまり気持ち良くないよね 
だから、 
Y君と仲がいいの? 
って聞いた 

そしたら、 
ただの友達だよって。 
ただ、 
ただ、なんだけど、 
「彼と話してると、一時自分が不倫してるって忘れられる」 
「普通の恋愛を思い出して、ドキドキしてしまう」 
と。 
今考えても小さいんだけど、 
怒ってしまってね 

「そりゃ俺はまだ既婚状態だよ? 
でも、貴女との再婚を真剣に考えている男性に向かって 
そういうことを言うのは失礼だろう!」

彼女は素直に謝ってくれた。 
私も怒りっぽい方ではないので、 
これで落ち着いた… 
ように見えた 

ある晩、いつも通り彼女を待っていると、 
彼女が私の車を素通りしたんだ 
いつもの場所、いつもの車だから、 
気づかないはずがない 

驚いて彼女を車で追いかけても、 
前方を注視したままスタスタ歩いてゆく。 
横付けして窓を開けて、 
話しかけても無視。 

??? 
ってなったところでようやく理由が分かった。

彼女に横付けした私の車、 
その真横を猛スピードで黒の四駆が抜いて行った。 

四駆は私の車のすぐ前で急停車して、 
そのままエンジンを切った。 
まるで何かを待ち構えるみたいに。 
彼女も立ち止まったから、 
ちょうど歩道の彼女を二台で挟むようなかたちになった。 

私は直感で分かった 

Y君だ…

Y君は降りては来なかった。 
彼女も動かなかった。 

きっと何秒間かの出来事なんだろうけど、 
私には何時間にも感じられた 

彼女は私に目で訴えてた 
「マズイの!今日は送ってくれなくていいから!」 

私には何がなんだか分からず、 
ただただボンヤリ成り行きを見守っていた。 

その後何もなかったみたいにY君の車は発進し、 
Y君が去って少しして、彼女は車に乗ってきた。

後で彼女に話を聞いた。 

その日、クラブの更衣室を出ると、 
Y君が待っていたんだそうだ 

Y君: 彼女さん、夜遅いから自分の車で送りますよ! 
彼女: い、いえいえ、大丈夫です! 
Y君: そんな遠慮せずに。女性の独り歩きは危険ですし! 
彼女: 本当に大丈夫です! 
実は途中で寄りたいところもあるし…
Y君: なら、そこまでお送りしますよ! 
彼女: ふじこふじこ

そりゃ、 
不倫相手が待ってて送ってくれるから結構です! 
とは言えないよね… 

この一件は、彼女の考えに大きな影響を与えたんだ 

自分の恋愛は世間様に堂々と言えるものではない… 

始まった時からW不倫だったし、 
もちろん彼女もそんなことは百も承知で進めていた恋愛だったけど、 
Y君の存在は彼女にとって眩しく穢れのないもので、 
自分がまるで汚いものに思えたそうだ。

それをから2週間くらい後だったかなあ 

週末の夕食に誘ったんだが、 
珍しく彼女が私の誘いを断ったんだ 

「えっと、その日はクラブのお友達と練習に誘われてて…」 

全然何にも疑わなくてね 
「あ、そっかあ。楽しんできてね!」 
って。 
結局その日金曜日は忘れられない日になったよ…

彼女と私の主な連絡方法はLINEでね。 
ウチに帰ってからも深夜までLINEでおしゃべりすることなんて 
ザラだった。 

その金曜日の夜、大雨が降ってね。 
彼女の帰りが心配になった私はLINEを送ったんだ 
「雨がひどいよ。 
帰りが心配だから、よかったら迎えに行きます 
練習終わったら連絡してね」 

実は心配した私は、先にいつもの場所で待ってたんだ 
でも、彼女から返信があったのはその何時間もあと 
10時くらいになってからで、 
「あのね、実は練習の後盛り上がっちゃって汗 
飲み会に来てるんだ」

この時点であれっ? 
って思うよね? 

なんでこんな時間(10時)まで一言もLINEなし? 
友達と練習の後に飲み会? 
しかも私が迎えに行くよって言っているのにそれはスルー?? 

おかしいなって思ったので 
電話しても応答なし 
もう、何度も何度も電話した 
あの虚しい留守番電話の機械メッセージは一生忘れない

この時点で私は、彼女がY君と会っているんだろうと感じていた。 
もう気が狂いそうでね… 
何度も何度も繋がらない電話をかけ続けた。 

結局彼女から返信があったのは 
深夜2:00過ぎ… 
「携帯の電池が切れてて!」 
「心配かけてごめんなさい!」 
「ちゃんと説明するから!!」 
そんなメッセージが朝までに山ほど届いていた。 

翌日、彼女を呼び出したんだ 
彼女も何かを覚悟している様子だった 

単刀直入に 
昨夜は誰といた?って聞いた。 
もう分かってるんだよ?って。 
誤摩化しはできないと思ったのか、 
彼女は途切れ途切れに、Y君と過ごしていたことを認めたよ 

「違うの!クラブの話題でお話ししていただけで…」 
「私君が心配するといけないと思って、黙って誤摩化した」 
そんなお決まりの言い訳を必死に彼女は並べ立てた。 

もう悲しくて、やるせなくて、 
格好わるいけど情けないほど涙が出て止まらなかった。

彼女もワンワン泣いてた。 

ごめんなさいごめんなさい!私が間違ってた! 
ちょっとした気の迷いだったの! 
彼と過ごしてみて、やっぱり私君でないとだめだって分かったの!! 
そんなことを彼女は繰り返し叫んでは泣いてた。 

私はどこか冷静に 
これでもうだめなんだろうな.. 
って頭の片隅で考えてた 
結局その日は、 
これ以上感情的になっても話ができないから、 
と言って家に帰った。 

とてもLINEなんてする気が起きなかったけど、 
当日、翌日にかけて、 
彼女から数百通に及ぶ謝罪のメッセージが届いた 
もちろん全く返信しなかったけどね。

内容は全て、 
如何に自分が愚かなことをしたのか 
どんなに私を愛しているか 
私がいないとやっていけない 
私を失いたくない 
お願いだから、もう一度やり直させてほしい 
ということだった。 

…そうなんだよ 
上で誰かが言ってくれたけど、 
私がそのとき考えたことはね 
彼女を許す許さないではなくて、 
「独身の彼女をこのまま不倫状態で縛っていてもいいのか?」 
ってことだった 

私は現在離婚協議中とはいえ、 
もしかしたら協議が長引いて何年もかかるかもしれない 
そうするとその間、 
彼女はこのまま見えない未来を信じて待ち続けなくちゃいけない 
そんなことをさせていいのだろうか? 
不倫状態から解放してあげなくては… 
そんな考えがすうっと入ってきたんだ。

一方で、絶対に彼女を失いたくない、という気持ちもあった 
こんな裏切り行為をされても、確かに彼女を愛していた… 
そのくらい、私にとって、私の子供たちにとって、 
彼女の存在は大きいものになっていた。 

いやいや、待て待て! 
約束した男性がいながら、平然と他の男性と過ごす女性だぞ? 
そんな女性に、かわいい我が子の将来を任せられるのか?母親として!? 

いろんな感情が入り交じって、 
頭の中が混乱して、いったいどうしたいのか、 
自分でも分からない状態が数週間続いた 

その間、彼女とも会っていたよ 
彼女は会うたびに謝罪の言葉を繰り返し、 
どうしたら私の信頼を取り戻せるか、 
真剣に考え、実行しようとしていた。

…結局、だめだった 
私の中で、この人を子供たちの母親にすることはできない 
という感情が勝った 
その後付けの理由として、 
「彼女を不倫状態から解放しよう…」 
と自分に言い聞かせて。 

最後の日、 
二人で会っていても、私はほとんど言葉を発しなかった 
彼女が独りポツポツと言葉を並べてた 
なんて言ってたか、正直記憶がない 
私は最後に一言言うだけで精一杯だった 
「ごめんな… …いままでありがとう…」 

やっとのことで絞り出すように私が言うと、 
彼女は壊れるんじゃないかと思うほど号泣して、 
… 
目の前からいなくなった。

これで全部。 

この話に対するレスは、ほとんど見れてないんだ 
まだ耐えられるだけの精神力がなくて。 
多分、偽善者だ、とか 
卑怯者、とか言われるんだろう 
自分でも実際その通りだと思う 
否定はしない 

でも、 
これだけは嘘じゃない 
彼女を真剣に愛していた 
彼女との幸せな未来を実現しようと毎日努力していた 
そうでないと、自分の親に紹介したりするもんか 

どうすれば良かったのか 
答えは出せていない 
きっと、これが正解! 
という道はないんだろうと思ってる。 
格好わるいし、みっともないし 
卑怯だし、彼女を捨てただけの男かもしれない 

でも、 
こんな恋があった 
そしてそれがこんな結末を迎えた 
ってことを誰かに知っておいてほしかった 
それだけ 

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