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母の誕生日に、父の愛人が家に凸ってきた…

自分が小学の頃、父の愛人が家に凸ってきた。 
夫婦仲が微妙になってるのは毎夜繰り返される両親の言い争いで理解はしてた。 
ただその言い争いの理由が父の浮気で、まさか愛人が私も知ってる人だとまでは知らなかった。

その日は母の誕生日だった。 
放課後、貯めた小遣いを持って母へのプレゼントを買い帰宅。 
その日は父が珍しく風邪を理由に仕事を休み、居間のコタツで寝ていた。 

父にプレゼントを見せ、隠し場所の相談をしているときにチャイムが鳴った。 
母は電話中だったため、私が玄関に向かう。 
「どちらさまですか?」
と聞くと父の同僚の女性。 
何度か私も会ったことがあり、優しくて綺麗なお姉さんだった。 


「お父さんにお話があるの、今日お休みだったから」
と言うお姉さんに 
「ちょっと待っててねー」
と告げて父の居る居間へ。 
「○○さん来たよ?お父さんにお話があるってー」
と父に言うが 、父は
「寝てるって言え、帰ってもらえ」
としか言わず、動かない。 

仕方なしに玄関へ戻り、
「父は寝ています」
と言うがお姉さんは帰らない。 
困り果てて未だ電話中だった母に 
「○○さんが来てね、お父さんは寝てるって言えってしか言わないし・・・」 
と告げた瞬間…

母が電話を叩き切って 
「二階に行ってなさい」
と言い残して玄関に走っていった。

 だがそういわれても、二階の自室に行くための廊下は玄関の真横。 
脇を通っていいものか、と悩んでいると玄関から 
「帰ってください、ここは私と主人の家であなたが~」とか 
「主人は寝ている、もうあなたと個人的に会う気はないと~」とか 
母の激昂した声がしてまじ怖い。 
今思うと、不倫が母にばれた父が愛人に別れを告げたけど
納得のいかない愛人が直談判にきた、という状況の模様。 

「きちんと××さん(父)と話をさせてください」 
「一目でいいから会わせてください」と叫ぶ愛人。 
その姿には優しいお姉さんの面影はなかった。 
そーっとドアを開けてなるべく音がしないように階段を登った。 
部屋に入っても落ち着けるわけがなく、細くドアを開けて階段の下を伺ってた。 

階下では修羅場最高潮。
女二人の叫び声が飛び交ってる。 
押し合いに勝った愛人が室内に上がりこもうとした瞬間…


思わず階段を駆け下りて愛人に体当たりしてた。 
なんか父も出てきていて、父と母と三人で愛人を玄関の外に押し出した。 
すぐに母から「二階にいろ」と言われて部屋に戻らされた。 

5分ほどたって、母が部屋に来て 
「少し外出してくるからお留守番しててね」と言い残して両親は外出。 
どうしていいかわからず、姉が帰宅するまでずっとぼんやりしてた。

 結局3時間ほどで両親が帰宅し、
その日は唐突にステーキ屋さんで外食した。 
うちは裕福なほうじゃなかったので、初ステーキ屋に興奮したけど 
豪華な料理が並んでるのに父は押し黙り、母は異常なハイテンション。 
すごく気まずすぎてどうしていいかわからなかった。 


次の日からしばらく、気まずいながらもいつも通りの日常に戻った。 
が、半月ほどで母が自殺未遂で入院。 
それ以降1年ぐらい記憶がない。何も覚えてない。 

その後…

結局両親は離婚することなく、
20年ほどたった現在では、何もなかったように仲良し隠居夫婦生活を楽しんでる。 
けど、姉は「あんなドロドロしたの見ちゃうと無理」といい三十後半独身。 
結婚する気ゼロでアイドルおっかけや2次元の世界の住人。 


私は結婚こそしたものの、男はいつか浮気するという思いが捨てられないメンヘラ。 
親のせいにする気はないけど、子供への影響はだいぶあると思う。 

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taka:

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