数ヶ月前、私が勤めている事務所が引っ越した。
その際、鍵も新しくなったんだけど、業者さんのミスで従業員が持つ合鍵が人数分用意できていなかった。
うちの事務所は出入りが激しく、事務所を空にして出かけることも多いので、一人一人鍵を預かっていないと非常に不便。
そこで、業者さんから借りた暗証番号付きの金属製の箱(名称忘れた)を事務所の外の目立たないところに取り付け、その中に鍵を入れておくことになった。
そういうわけで、鍵ができるまでの一週間くらいはそれで対処すること、鍵は使ったら忘れずに戻して置くように、と所長からお達しがあり、それでとくに何の問題も起こらず、一週間後に鍵は皆に配られた。
んで、金属製の箱はこちらでは取り外しできないので、そのうち業者さんが回収に来ること、でも中にはもう鍵は入れていない、と説明を受けた。
これは鍵が配られた日の朝のミーティングで確かに全員が聞いていた。
前置き長かったけど出来事はここから。
鍵ができてから更に一週間くらいったったころ、私が外出から戻ると、事務所の入り口の前でパートのAさんが
「鍵がない!」
と大騒ぎしていた。
最初私は鍵をなくしちゃったのかと思ったんだが、どうやら違う。Aさんは
「金属製の箱の中に鍵がない」
と騒いでいた。
私はわけがわからなくて、
「鍵はもうその中にはないですよ、個人用の鍵受け取ったじゃないですか」
と言ったら…
Aさんは
「確かに鍵は受け取ったけど、家に置いてきた」
と…
私は更にわけがわからなくなり、
「なんで家に置いてきたんですか?」
とAさんに聞くと、
「この箱に入ってるから必要ないと思った」
との返答…
以下Aさんとのやりとり
・鍵を受け取ったとき、もう箱の中には鍵は入れてない、って説明されたが聞いてませんでしたか?
→聞いていた
・じゃあなぜ箱の中に鍵が入ってると思ったんですか?
→だって最初にそう説明されたから
(?????)
・最初、とは?
→引っ越してきた日
・いや、だから、鍵が全員分できたからもう箱には入れていないんですよ。所長が説明してましたよね?
→説明は聞いた、でも箱に鍵を入れないことが理解できない
(??????)
・この箱は近日中に撤去するんですよ、入れておけるわけないじゃないですか
→は?なぜ?
(????????)
もう話せば話すほどわけがわからないし、話が通じないので、ちょうど
帰ってきた所長にバトンタッチ。
会議室で二人でしばらく話してたけど、やっぱりどうしても話が
通じなかったようで、所長は憔悴した顔で、Aさんは興奮しきりの顔で出てきた。
そうしてどうしたものか、と所長と2人で頭を捻っていると、Aさんはいつの間にかいなくなっていた。
そしてそれ以来事務所に来ていない。
私物はそのまま、携帯は通じず。
総務の人が家に行ってみたら、なんと…
架空の住所だったらしく、
アパートのはずの場所は更地だったそうだ。
緊急連絡先はどこかのお客様相談センターに繋がった。
とにかく連絡がとれず、鍵とセキュリティカードも持っていったままなので、仕方なく鍵は再び交換した。
いまだにわけがわからない。
本当に普通のパートのおばさんだったAさんが凄まじく謎の人物なことに衝撃。
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