私(29)は、彼氏(27)と付き合って1年ちょい。今まで喧嘩もなく、二人の仲は順調で、
近々同棲することが決まっている。
性格も真面目なので、浮気の心配はしたことがなかった。
ある日、彼氏とのデートの最中に、彼氏の携帯に着信があったが
掛けて来た相手を見て、「まあいいや」と出ないことがあった。
一緒にいる私に気を使ってくれてるのかな?と思い、「わたしはいいから、でなよ。」
と言っても、頑なに出ない。その着信音は、かなり長いことなり続けていた。
そんな感じのことが、その日以降も何度かあった。
私は、まさか?と思いながらも、もしかして浮気か?という考えが頭をよぎり始めた。
それから、それまでは彼氏とはほぼ毎日電話をしていたのだが、
徐々に電話なしの日が多くなった。(こちらからかけても圏外になった)
そんなある日、平日の仕事後彼氏と会い、一緒に彼氏の家に向かった。
部屋に着くと、玄関の前に一人の女(25位?)が立っていた。
女は彼の顔をみて一瞬嬉しそうな顔をしたが、私が一緒にいることを知ると、顔が曇った。
彼は暫く驚いて固まっていたが、「あ、え、女さん。どうしたの?」と話しかけた。
すると女は、小さな声で、
「ちょっと相談がありまして。会社では話にくいので(上司)さんに住所を聞いて、来ちゃいました。」
と言った。とりあえず、3人で部屋に入ることにした。
女は、彼氏の会社の後輩らしい。相談の内容というのは、
「女の同僚であり友達(友子)が、彼氏のことを好き。好きなのに、彼女がいることを知って、
落ち込んで、日々やつれていっている。見ていられないので、なんとかしてくれ。」
というもの。
そんな話をされても、彼氏もどうしていいかわからず、その日は、とりあえず話だけ聞いて、
解決案等の話はせずに、帰ってもらった。
その後で彼氏に聞いた話では、前から時々かかってきた電話というのは、その友子からのもの。
電話をとっても、「あ・・・う・・・」のような感じで、話にならない。
会社で直接会っても、そんなことはなかったかのように振舞う。
訳がわからないので、とりあえず会社では普通に接し、電話はでないようになっていったらしい。
彼氏の携帯が繋がりにくくなっていたのは、その友子からの着信があった時、不気味なので、
暫く電源を切ったりしていたからだそう。
そんな話をしながら、終電の時間がきたので、その日は私は家に帰った。
838: 832 2008/01/31(木) 15:56:57 ID:d6OQ5ArfO
後日、彼氏は勇気を振り絞り、会社で直接友子に「最近電話くれるよね?」ってことを聞いてみた。
すると、友子は、否定したそうだ。初めはとぼけているのかと思ったが、
本当に知らないようだったらしい。
それで、恐る恐る友子に、よく友子の携帯から電話がかかってくることと、
先日女が自宅に来た旨を話した。
すると、友子はかなり驚き、うろたえながら、
「そういえば最近、たまに携帯がなくなる」という話をしてきた。
会社でなくし、会社にも家にもなくて慌てていると、次の日にはちゃんと会社にあったりするので、
不思議には思ったが、普段も物を忘れたりが多いタイプだったので、特に気にせずにいたらしい。
彼氏と友子は、そのとき「女が、友子の携帯を使い、彼氏に電話していた」ということを悟った。
彼氏は女のことを不気味に思うようになってきた。
女には、「この間の話は嘘だろ?」ということも聞けずにいた。
しかし女と友子の話の食い違いが、100%女の嘘によるものという確信ももてないので、
友子に対しても、少し不信感を持っていった。
(しかし、やつれていっているという友子は別段そのように見えないので、
まあ多分嘘は女の方だろうなとは思っていた)
844: 832 2008/01/31(木) 16:41:19 ID:d6OQ5ArfO
数日後の早朝、私の携帯に、知らない番号から電話がかかってきた。
相手は女だった。息切れした様子で、
「(彼氏)さんと、別れて。友子が、大変なの。人助けだと思って。今にも、友子が・・・」
と言って切れた。
その日の夜、彼氏からの電話で、ことの真相がわかった。
犯人はやはり女で、彼氏のことが好きなのは女のほうだったらしい。
美人で社内の男性にも人気のある友子からの電話だったら、彼氏がでると思ったので、
友子の電話を奪ってかけた。
しかし、自分は友子ではないので、かけたところで何を話していいのかわからず、
「あ・・・う・・・」としか言えなかった。
でもかけるととりあえず、彼氏の「もしもし?」が聞けるので、その後も繰り返した。
思い切って彼氏の自宅に来て見たが、その日は偶然彼女(私)がいたので、
その場で、友子が彼氏を好きで云々の相談話を作り上げた。
854: 832 2008/01/31(木) 20:31:22 ID:d6OQ5ArfO
彼氏から、「女が相談にきた」という話を聞いた友子は、暫く様子をみていたが、
何日かしてまた自分の携帯がなくなったので、おそらく女であろう犯人を捕まえようと、 次の日の朝にこっそり会社に早く来て、隠れてオフィス内に潜んで見張っていた。
そして案の定、暫くしたら女が始業時間より早めに来て、自分のデスクのあたりにきたので、
飛び出していって捕まえようとした。
しかし、女は友子の存在がわかると、しらん顔をし、携帯は置かずにそこから去っていった。
女は携帯を持ったまま、その携帯で、私に電話をかけたのだった。
しばらくして始業の時間になると、さすがに女も戻ってきたので、友子は皆の見ている前で女に問い詰め、
全てを白状させたらしい。
初めは女はすっとぼけていたが、普段は女性らしい友子の、
「もうわかってんだよ。携帯を盗んだのもあんた。
そんで?私が(彼氏)さんを好きなあまりやつれてる?
笑わせんじゃないよ。あんただろうがよ。」
という低い声は結構な迫力で、
しばらくして観念したらしい。
その場に彼氏や他の社員も、そのときの友子にはかなりびびったようだ。
ちなみに、女が彼氏に気があるというのはかなり社内では有名な話で、
知らなかったのは彼氏くらいなもんだったらしい。
そういう訳で、全てが女のやったことだということがわかった。
その後は、女もおとなしくなり、私にも彼氏にも友子にも、特になにもなく、
現在は平和に過ごしている。
以上です。