夏風邪をこじらせて肺炎になって入院した60代男性の患者さん。
ちょっと(かなり)頑固で、わがままな患者で有名になってたんだけど、もう治りかけて退院も近い時期の話。
看「○○号室の△△さん、検温したら体温が34度しか無くて。きっと汗をかいたからでしょうって言ったんですけど医者を呼べってきかなくて…」
行ってみると超元気そうにベッドに胡座をかいて
患「体温が34度しか無くて、悪い病気だと困るからちょっと検査してくれ(まんまこの口調)」
俺「本当に34度だと低体温で動けないですし、お元気そうなところを見ると単に脇の皮膚が冷えてただけだと思いますよ。何も心配いりません、ご安心ください。よくあることですよ。むしろ、ようやく発熱が治まって良かったですね」
患「でも気になるし検査してほしい。」
俺「いやいや、大丈夫ですよ。昨日も検査してて大丈夫みたいですし」
患「でも薬のせいで下がりすぎたのかもしれないし、変な病気でも起こしてるとやだし、せっかく入院しているんだし、すぐに調べてほしい。なぜ調べようとしない。俺は普段体温高めだから、なおさらおかしい。いいからすぐ調べてくれ」
こちらは終始(作り)笑顔で対応していたが、だんだん相手が喧嘩腰になってきた…。
隣で奥さんが申し訳なさそうにしている。
そこで…
俺「そうですか(´・ω・`)それじゃあちょっと調べてみましょうかね?」
患「ええお願いします!(最初から調べりゃいいんじゃとでも言いたげに)」
俺「看護師さん、直腸温を測って下さい」
患「えっ」
看「はーい。それじゃあお尻を出してください」
患「」
俺「まずは本当に体温が下がっているかどうか、正確に測れる肛門で測らせてくださいね」
患「…」
ぷすっ
アッーーーー!!
男って心の準備が出来てないとガチで
「アッ!」とも「エッ!」とも言えない微妙な小声を出すもんなのな。
初めて知ったわ(・∀・)
看「36.5度ですね。平熱です」
患「…」
俺「良かったですね。問題ないみたいですよ。きっと退院も近いですね」
患「…」
で先日退院したのだが、あれ以来すっかり大人しくなったと看護師さんから伝え聞いたわw (俺は主治医では無かった)
一応念を押しておくと、精査の手順としては何ら間違ってないからな。
まあ、低体温を起こす容体っていったら、死ぬ寸前くらいだから、絶対平熱だろうって分かっててやった俺も俺なんだけどね(σ・∀・)σ