X
    Categories: キチ

バイト先の飲食店で仕事一筋の副料理長に惹かれ婚約することに。しかし…

私の家は自営業で飲食店を経営しています。
元々は小さいお店で、父が仕事を切られたの機に始めました 

開業資金は銀行から借りたり、両親の貯金や父の少ない退職金で店舗を構えました。 
近所や近くの工場や学生さんなどの地域でひっそりとやっていて、お世辞にも
「美味しい」
わけではありませんでしたが 、それでも地域の方が頻繁に来てくれたり集まりで使って頂いてましたので、借金の返済などを本当にチビチビでしたが、生活する分は必要最低限に抑えたら生活できる範囲でした。

私は、今後お店の為になれば、と22歳で飲食店で働く事にしました。
そして、その職場で元(?)旦那に会いました 

お店の雰囲気は良くみんなニコニコ働いており、売上や評判もすごく良かったので今後の為になると思いました。 
飲食店などでありがちな暴言やパワハラ的な物はなく(TVや知人談)不思議に思ってました。 
メニューも頻繁に変えたりして飽きさせないようにしており、それが売りでもありました。 

そこで副料理長をしていたのが元旦那。
アルバイトからの評判も良く賄などの料理がすごく美味しかった(本当にやさしい味で万人受けするような味付けでした)。 
最初の印象は頼りない感じで、アルバイトの女の子で思い寄せてる子がいましたが(B子)、内心プギャーしてました。

しかし、実は「イザ」という時は頼りになるということが分かってきました。
速い・丁寧・美味しい。
料理長をして店を渡すならヤツしかいないが飲み会の口癖でした。 
飲み会には元旦那は全く来ないというか誘っても来ない&来ても年1回 
でも、「付き合い悪いなー」と愚痴るヤツは私だけでした。 

逆に私が職場でスタッフの愚痴を言ってたときは(主にB子 動きがトロイ) 
元旦那「みんな頑張って働いているんだからそんなこと言っちゃ駄目だよ。」
と論され切れてしまいました。 
結果、満員の店内の客の注目を浴び、スタッフからは冷たい視線で耐えきれなくなり制服のまま帰ってしまいました。 
次の日辞める決意でお店に行くと
何事もなかったように皆接してくれて、常連のお客さんにも慰められ留まることに。 
後日 料理長にあの日の事聞くと、元旦那がお客さんにアイスやデザートプレートをくばり、スタッフには 
「俺が空気わるくしてごめんね、私子も一生懸命なんだ」
と頭下げて回ってたみたいです。 

それから徐々に惹かれ始めてアタックしたら意外にも「NO!」 
元旦那「料理が好きだし、この職業は2人時間も取れないし苦労させるし、まだ自分の時間すら足りない」
でした。 
わたしが「それでもいい」と何度もアタックしたらようやくOK
何回かデートしましたが、女性目線で言うと「つまらない」の一言です。 

しかし、ある時元旦那の強引に家に遊び行ったときに、そんな負のイメージは消えました。 
部屋には料理の本がビッシリ!600冊くらいあり、レシピノートも結構な数。 
あとはPCとプリンターと調理器具がたんまりあり「なんだ此処w」と思い帰宅。 

後日調理の子に聞くと
「元旦那さんがレシピを考えてくれたり僕ら未経験のアルバイトでも作れるように分量・手順・材料を無駄なく書いてある表(ラミネート済み)を作ってくれてる。おかげで忙しいとき指示されても混乱させないようにしてくれてるんだよ」
と話してました。 
(ご親切に仕込みの手順なり材料のあるところやオーブンの予熱時間とか) 

ソレも必要なら人数分くれたり 修行時代のノートも貸し出してくれるとの事。

料理長も「お前もアノ部屋行ったかーすごかっただろ?w試作とかも店の定休日に俺と作ったり家で過程までやってから案件出して来たりすごいヤツだよ。だから次の跡取りは(ry」 

料理長もあんまり元旦那の事は知らなかったらしいのですが、両親は父親だけで奥さんは元旦那が生まれてから少しで他界、父親も調理師で元旦那が高校卒業時に他界。 
その後 調理師へだそうで、本当に体一つでホテルなりで働き始めて今になるそうです。 

飲み会も来ないんじゃなくお店の事やスタッフのことを考えて家でやることが多くて
「来れないんだ。だから付き合ってるなら支えてくれ」
と言われました。 
(料理長も色々手伝ったりしてるのですがセンスやレパートリーでは敵わないらしく、かえって足を引っ張るかららしい) 
そのぶん賃金や休日で反映させようにも無欲で
「いえいえ他の人に」
状態らしい、
だから料理長がよく元旦那にケーキを買ってくるとラスカルみたいな顔しながら休憩室で食べてたw 

付き合い始めてしばらく経ったので昔のこと聞いたら… 
「ホテルに入り雑用から始まりパワハラで嫌にもなったけど、俺には逃げ場は無く前進しかなかった。親父が残したお金もいつか無くなる。幸い道具は親父が残してくれたコレでお金を稼いで食べていくしかなかった」
と住込みで働いてたそうな。 
でも洋食の神様と言われた村上さんの直径の弟子の人に教えてもらったのは財産だとよく口にしてた。 
それからいろいろ渡り歩いて働いて今のお店に来たらしい。
鉄板焼き、ウェディングなど、色々な店があったが、今の店は家族ぽいっから好きだと言ってた。 

自分の過去の経験もあり、パワハラは一切なく
「出来るまでなんどでも丁寧に教える」
がモットーだった。 
いまのお店は離職率は全くなく結婚しても出戻りくらいで望んで辞める人は居なかった。 
店にもたまーに前職の上司など来て
「戻ってこい」
とか言ってるのはみんな見ていました。
「嫌です」
といキッパリ切り捨てていましたが。

ここからが本題になるのですが 
付き合いからしばらくして両親に元旦那の事、話したら…

超大喜び、跡取りできた!店が流行り借金返せるなど。 
わたしも結婚してもいいかなーくらいに構えてたので元旦那に持ちかけてみたら神妙な顔して
「早すぎない?」
といわれた。 
とりあえず無理をお願いして親に会ってもらった。 
結構粘りに粘り(私両親)、近くに住んでもらうということで元旦那が引っ越し、私はバイトを辞め家の店に入ることに。 
元旦那は掛け持ちという感じで私店にも来てもらった。(以下Y店 

初めに
「厨房ひどいな」
と言ってのはカチンと来たけどw  
本店の営業後Y店に来てもらい掃除など一から再始動の準備をしてもらった。
(両親はプロにおまかせだと丸投げしてた) 
4日目で大体片付いて レシピを作成、本店とかぶらない&この地域で好まれそうなのを創ってもらい試作と試食。 
相変わらず美味しいので両親と私ともに満足。 
次の週から厨房に入ってもらうために本店を辞めるように説得したのだが渋ったので、本店の料理長に両親と突撃 。両親が家の惨状を説明しゴネにゴネて長期休暇という感じで了承。
(両方とも個人店就業規則などの縛りはなかった) 

最初はポツポツだったお客は、数か月後には満席&予約の電話が入るように毎日忙しくなった。 
厨房は元旦那、ホールは私と両親でローテンションで休憩とりつつまわしてた 
本店が休みの日は料理長が手伝いに来てくれたりしてうれしかった。 
お店の規模が今のままでは足りないことになってきたので改装して大きくしようということになった 
24席から50~60席にして従業員もキッチンを元旦那と後1.2人で回そうということもあり改装&準備を始めた。 
(元旦那は反対でまだ早すぎる軌道に乗るまで数年やもっとかかると否定的でしたが両親が押し切りました)

すると…

料理長が温情で
「ゆくゆくは元旦那の妻になり元旦那には初めて家族になる人達」
ということとで、改装期間中に本店で両親共にバイトで面倒みてもらうことに。 

しかし、此処からすべてが狂った。 
改装後の従業員の面接ということで19歳の男の子、Aを雇った。
Aは元旦那とは対照的で自信満々でポジティブで野心家。 
「いつか俺がこの店をデカくしますよ!本店は支店1号にしますかwww」
などで私の親と盛り上がってた。

しかし、本店で、支店で出す料理を勉強するとき、Aが周りの子がレベル高すぎてついていけくなった。
するとAは
「Y店が出来てから来る。その間修行してくる!」
といって来なくなった。 
しかし、その後町で偶然会った時に
「料理の修行中」
「すげー褒められてる」
と言っていたので嬉しくなり、その後チョクチョク会うようになった。
無欲な元旦那にくらべ 、ポジティブなAに惹かれバイト後や休みの日に会うようになり、男と女の関係になるまで時間はかからなかった。 
なお、元旦那とは付き合ってた期間中、体の関係はありませんでした。
不能とかでなく、お互い仕事で疲れるので私が疲れてダウンしたり元旦那は仕事・仕事でした。 
今考えれば 自分の時間すら足りない意味は分かってましたが、ソレを利用して居たのが事実です。
初めての彼女は私だったので どう接していいか困ってたくらいなので。

新装開店まで一週間を切りいよいよという所で、買い出し中のバイトにホテルから出る所を見られてしまいました。 
急いで店に行ったときは遅く、午後から臨時休業の札があり両親と料理長が仁王立ち。
元旦那はおらず、料理長には質問攻め。
両親は顔面真っ青。
アルバイト全員から軽蔑の目で見られ、暫らくしてから目を張らせた元旦那がフラフラでてきました。 
そこで、事情を説明しようとしたら料理長にA呼べと言われ、Aを呼びました。
暫らくしてからAがきて事情を説明。 

この時は…

私はAに心も体も許していたので
「Aと一緒になる」
と口走り、両親はAのポジティブ&野心家な部分は評価していたので私子がいいならと言うことになりました。 
Aも
「泣くような情けないヤツに私子は任せらんねぇ!」とキッパリ言ってました。
料理長に「帰れ」といわれ帰る際に元旦那が 
「近いうちに引っ越すよ。今まで御免。本やレシピはコピーしたの送るから使ってね。初めて家族が出来ると思ってた」
とポツリ。

勘の良いひとはわかると思いますが、同棲もしておらず、籍も入れてませんでした 
当時お花畑だった私は
「籍入れてないから家族じゃないし、なれないよ。この先頑張って」
と開き直ってしまいました。 

改装後はキッチンは私とA、ホールは両親とバイトで配置を決め2日前に身内でオープン祝ってパーティーをしました。 
この時に、前の行為で子供が出来たことが分かり、全員お花畑状態。 
前日に試作を作ろうということになり前日朝にAに腕をふるって貰うはずでしたが開口一番
「元はどれすっか?」
と・・・・ 

全員ポカーンですよ。
彼の言う料理の修行とは冷凍をチンして早く出したりしてただけらしい。
(カラオケやファミレス) 
褒められたのは出す速さで作業の速さではなく、味もバイト先に遊びにきたに友達に
「うまいよコレw」
と言われただけ・・・ 
こんなので開けれるわけなく、引っ越し後の貰ったレシピを元にAに作るようお願いしましたが、全くダメ。
包丁も握れないAでした。 
ハサミ レンジしか使えない。
家では親が料理してくれるらしく俺はわからないとのこと。 
急遽業務スーパーに冷凍のパスタやピザを使える資金で買いに行き、やっつけでアレンジして盛り直しをして当日に備えることに(ホールのバイトの子はバックレました)。 

当日、行列だけで午前が埋まっていたので、シェフが急遽働けない状態なのでと事情説明をしましたが
「それでもいいよ元旦那によろしく」
と。 
オープン当日、鳴り響くレンチン音、長髪金髪の帽子かぶらない男が自信ありげにだす冷凍料理。
午後はクレームの嵐
「冷たい」
「音うるさい」 
62席を半分潰し30席にしたのですが間に合わないし、回らない。
どんどん客は消えていきました。

盛り返そうと手作りをしようとわたしもバイト時代にもらった元旦那のレシピ通りに作ったのですが…
同じ味にならないので焦り、なにを考えたのか職場に凸してしまいました。
もちろんホールの案内係の子に帰されました。
「これ以上、みんなを怒らせないでください」
と。 
聞いたのか、店にFAXがきて材料なども商品名が記載してくれてあったのですが、それでも何回やっても同じ味にならない 。
両親も焦り半分つぶした客席にカラオケセットなどおいたのですが効果なし。
借金が増え、子供が生まれたがAにやる気なし。 

今では…おばさんのたまり場になって、酷い時は一日1万円行きません。
借金も累計8桁後半になり、A実家に援助頼んでお金がないで話にならない。 
最近妊娠してたことが発覚。
途方に暮れ本店前を通ったら店名が変わっていました。

外で客捌いてた新米らしき子に聞いたら元・副料理長がここの料理長になり、前の料理長は店長職になりホールでテキパキ働いてると。
外から店内みたらあの時とメンバーは変わっておらず、厨房には長ーい帽子を付けた元旦那が テキパキと料理を作ってるのが見えました。
それを見ていたら、つい涙が出てきました。

すると
「大丈夫ですか?お知り合いがいられるのでしたら呼びますよ?」
と言われ、押し問答してたら料理長(店長)が出てきました。

最初は嫌な顔されたが近くの店で話をしてくれました。

元旦那にはお子さんも居るみたいで、いつもニコニコしてる彼が想像できた
「もう近所には来るなよ。お互いの為だ」
と言われ帰りの道店前に通ったら スタッフの山が出来てて、遠目にみたらB子が乳児抱いていて、あの時のあのメンバーと見覚えの常連がが楽しそうに話してた。 
小さい女の子も
「パパー、パパー」
と足に抱き着いてた… 
ギャンギャン泣いてしまい、Aとの3歳になる子が急にどうでもよくなりました。
両親も抜け殻みたいになり、Aだけは
「俺はこれからよ、これから」
と話にならない。 

まだ過去を清算し謝ってやり直せればという思いも込め、元旦那と書いてしまいました。
やり直したいです。

(Visited 19,716 times, 1 visits today)
taka:

This website uses cookies.