2024/06/08
その日は結婚式の衣装を決めに行く日で、母は「婚姻届は挙式後に提出するけど、どうせ衣装決める日に娘を迎えに来るんだから、その時に書くだけ書いておけばいいじゃない」と言っていた
父が仕事で不在なので、どのみち彼の手元に記入した状態で渡るのは後日になる予定だった
彼が来てリビングに上げて、母も彼もテーブルについて、書く前にと緊張から私がトイレに立った
そしたらリビングから母の怒鳴り声が。何事かと思って急いで駆けつける間に、彼も怒鳴っていた
母「なんでお前たちの名前や住所も書いてないんだ!白紙に私たちが記入して捺印するのか!どれだけ非常識なんだ!」
彼「いや、これからお義母さんの前で2人で記入しようと思って…」
母「嘘つけ!わたしたちを騙すつもりだったんだろ!」
彼「だ、騙すってなんですか?」
母「直筆の署名捺印!これ持って闇金に行けば借金できる!私たちから金を盗るつもりだろ!!」
彼「そんなわけないでしょう!なら、これに私が署名捺印しますから闇金に持って行ってみてください!借りられるとは思えません!」
母「お前は世間知らずだからそんなことが言えるんだ!私は父親が闇金から金を借りて追われてたからわかる!」
彼「…まさか、そこまで信用されていないとは、心外です。今日はもうこのまま衣装を決めに行きます」
私、びっくりしすぎて見てることしかできなくて、慌てて彼を追った
車の中で謝りながら、きっともう、結婚してもらえないなー、私ならこんな親がいる相手と結婚したくないもんって思ってた
でも彼は「あれはひどいと思うけど、君は君だよ。謝る必要はない」と言ってくれた
そのまま衣装を決めに行って、何事もなかったかのようにニコニコしていてくれた
その後、父が間に入り、彼が謝罪をする形となってくれて、母も何故か泣きながら謝って一応は収まった
彼は謝る必要なんてないのに「あのお義母さんでは形だけでも俺が悪いことにしないと、君に何をするかわからないから」と言ってくれた
その後、すぐに家を出て、暫くしてから入籍した
今では過ぎた話だけど、あの頃はこんな修羅場がしょっちゅうあって、なのに見放さずに結婚してくれた彼には本当に感謝している
結婚してからも母の理不尽さにも彼は「君にとってたった1人の母親だから。俺はいいんだ」と言いながら付き合ってくれていたけど、最近は私が我慢ならないことがあり、親とは連絡を絶っている
少し時間がかかってしまったけど、彼と生まれてから子供のためにこのまま疎遠になるつもり