おはなしカフェ

「なんでこういうことするの。なんで入れないの。早く入れて。 ちゃんと今でも好きだから。愛しているから。」

time 2022/12/28

「なんでこういうことするの。なんで入れないの。早く入れて。 ちゃんと今でも好きだから。愛しているから。」

487: 恋人は名無しさん 2009/08/04(火) 12:42:10 ID:GLKWwpgvO

私は、どうしようと焦りながら、ガクガクとした声で状況を彼に伝えた。
「今あの上司が来てる、危ない様子だから来ちゃだめ、お願い来ないで」
が、危機感のまるでない彼は「今更オッサンw」と取り合ってくれない。
こっちは泣きながら、来たら危ないと伝えてるのに、彼は「駐車場でた~」と。

あと3分ほどで来てしまう、どうしよう、どうしよう!と思っていたら、
ピンポーンとチャイムが鳴った。すっごくびっくりしたけどバカな私は、
「もう上司はいなくて、彼が着いたのかも!」と変に期待してしまった。
しかし、除き穴から見えたのは変わらず真顔で立ちすくむ元上司の姿だった。

彼に「怖い!助けて!」とさっきまでと反対のことを思わず叫ぶと、
「大丈夫大丈夫w行くから~w」と言われ電話が切られてしまった。
そしてまた、今度は連打でピンポンピンポンピンポンとチャイムが鳴った。

彼が刺されたりしたらどうしよう!?とか、ピンポンの音にすくみあがってしまい、
私はもう訳が分からない状態のまま「あー!!!」と叫んでしまった。

と、チャイムが止み、それと同時に笑い声と唸るような声が一緒に聞こえてきた。

488: 恋人は名無しさん 2009/08/04(火) 12:43:03 ID:GLKWwpgvO

笑い声は彼の声だった。「(私)~、大丈夫だぞ~w安心しろ~w」と彼が言い、
唸り声も聞こえたが、それでも私は安心した。彼の身が心配だったけど。

「(私)~、開けなくていいから聞いとけよ~、もう本当に大丈夫だからな~。
オッサン捕まえたからな~、泣いてるか~?大丈夫だぞ、安心して泣いとけ~」
と彼がドア越しに話しかけ続けること15分後、警察が来て上司を連れていった。

「大丈夫ですか?もう安全ですよ。あなたの無事を確認させてください」
と警察官に言われ、泣きながら震える手でチェーンを外すと、
外にはキリッとした警察官と相変わらず笑ってる彼がいた。

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