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年月とともに、明暗は少しずつひっくり返っていた

time 2023/01/14

年月とともに、明暗は少しずつひっくり返っていた

ボランティア活動で奥さんと交流があった私は、彼女がそんな恐ろしいことをしたとは、とうてい信じられなかった。
しかも、元奥さんと親しい人から、彼女が「子供ができない以上、覚悟もあったので、
慰謝料も財産分与も要らない。
ただ、両親の形見だけは返してほしい」と泣いていたという話も伝わってきたので
元奥さんに襲われたというのは、Aの浮気相手(現妻)の狂言だったのでは?
と言う人も多かったんだけど、AもA母も聞く耳持たず。
まぁ、離婚は成立してしまっているし、A一家は、待望の子供ができて全員幸せの絶頂って感じだったので
だれも何も言えなかった。ちなみにAの現妻は、大学時代からAに片思いをしていたそうで
長年の思いが叶ってお花畑状態だった。

やがて、Aには待望の男の子が生まれた。それがもう、びっくりするぐらい可愛い子で
A一家は幸せのオーラにキラキラ包まれてる感じだった。
一方、元奥さんのほうは、ミイラのようにやせ細り、別人のように暗く陰気になっていた。
私は仕事の関係でたまに元奥さんに会うことがあり、そのたびに、理不尽な明暗差に
何ともモヤモヤした気分になったものだった。

16: 可愛い奥様 2013/05/15(水) 20:52:01.83 ID:NXuf+Ocf0
というのが約20年前の話。年月とともに、明暗は少しずつひっくり返っていた。
天使のように可愛かったAの息子は、実は相当な問題児だった。
知能は普通だし、コミュニケーション能力もあるから、発達障害とかではないんだろうけど
なんか異常な感じ。ざっくり言えば、善悪の区別がつかない。
だから本当に悪気なく、とんでもないことをしてしまう。近所のペットを殺したり、幼い子供に大けがを負わせたり。
根本的に何かが欠けているので、どんなに厳しく躾けても、
専門家の力を借りても、どうにもならないらしい。
子供が問題を起こすたびに、A夫婦やA母が、多額の慰謝料迷惑料を持って謝罪に走り回っていたけど
当然それで済むはずはなく、A家は村八分状態になった。
A息子は今、某施設に入っているけど、出てきたらまた何をするのか…
と恐れた人たちから、引っ越せと吊るしあげられてる。仕事もクビ寸前。
しかし、金もなく転職のあてもない自分がどこに引っ越せるのかと、Aは嘆いている。

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