2024/06/08
そして、別れてからひと月程経ったころ。
休日の夜、私が家でごろごろしていると、彼氏から電話が。
「合い鍵を返して欲しい。今から取りに行く」 とのこと。
了承してしばらく経つと、彼氏が家の前に到着。
部屋着のスウェットにスッピンのまま、玄関先で鍵を返す。
と、彼氏が
「少し話したいから、隣に座れよ」と言ってきた。少し警戒はしたし、今思えば軽率だった。
でも、なんだかんだ言って一年以上付き合った彼氏。
感情の起伏が激しく、すぐに怒鳴るところは我慢できなかったし、
別れを選びはしたけど、まだ信頼もしてた(そのときは)。
実家の玄関前だし、まぁ大丈夫だろうとも思った。
促されるまま助手席へ座る私。
が、考えが甘かった。
460: 457 2009/11/30(月) 00:12:22 ID:bUrARBGfO
付き合っていたころの思い出話→別れて辛い→俺の何がいけなかったんだ
…と、徐々に感情的になる彼氏。
これはヤバイな、と思い、そろそろ家に戻るね、とドアに手をかけた瞬間、
エンジンをかけ、車を猛発進させる彼氏。
やられた、と思う間もなく、猛スピードで家から遠ざかる車。
やめて、とめて、と懇願しても、真っ直ぐ前だけを見て車を走らせる彼氏。
私のほうをちらりとも見ない。
信号も無視してぶっちぎり、車を降りるタイミングも得られないまま、車はどんどん山道へ。
道はどんどん細くなり、街灯もない。さらに最悪なことに外は大雨。
とうとう、これ以上進めないほどの細い山道に辿りついた。
その脇にあった木材庫のような場所に車を停める彼氏。
エンジンを切ってライトを消すと、何も見えないくらい真っ暗。
「お願い、落ち着いて。家に帰して」努めて冷静に諭す私。
暗がりの中、無言で私を見つめる彼氏。
肩を揺すっても、言葉をかけても無反応。
完全に目がイってて、背筋が凍った。
461: 457 2009/11/30(月) 00:14:24 ID:bUrARBGfO
「ほんとにやめて。家に帰りたい」
怖さのあまり、半分泣き叫ぶように言うと、「うるさい!!」と怒鳴りつけられ、
覆いかぶさるように助手席のシートを倒された。
「このまま俺の言うこと聞くか、ここから一人で歩いて帰るか、選べや、あァ?」
なじるように言われて、恐怖と悔しさで涙が出た。