おはなしカフェ

娘が学校から帰宅後、暗い顔をしたまま 何も言わず自分の部屋へ籠もった…

time 2023/04/11

娘が学校から帰宅後、暗い顔をしたまま 何も言わず自分の部屋へ籠もった…

私「一体何があったの?学校でイジメられたの?」
娘「違う…」
私「なら理由を教えてはもらえない?お母さんが出来る事なら協力するから、ね?」

私がそう言った途端、娘は泣き叫びました。

娘「お母さん!私は許せない!お母さんを裏切ったアイツらを許さないから!」

(アイツら?裏切る?この子は何を言っているの?)
娘の言葉の意味が分からず戸惑いを隠せない私を見て、
息子が深刻な表情でこう言ってきた。

息子「父さんが…浮気している」

私は息子のあまりにも唐突な発言にまず驚き、その直後から憤りを覚えました。

夫は真面目を絵に描いたような人間だったし、
もちろん夫婦仲も良く、お互いを誰よりも信頼し合ってきたつもりでした。
確かに考えてみればここ数年の夫は、やたら家を空ける機会が多くなってました。
でもそれは今、夫が所長を務めていた支店が不況で閉鎖して本社勤務に吸収され、
仕事量や出張が増えたからだと信じていました。
だから夫が浮気だなんて、冗談にも程があると思ってしまったのです。

私「馬鹿を言いなさい!そんな冗談は少しも面白くないわよ!お母さん怒るわよ!」

大人げないと思いながらも、私は息子の肩を揺さぶり本気で怒鳴ってしまいました。
そんな私を見た息子は悲しそうな目をしていました。
息子「母さん、いくら俺でもそんな冗談は言わないよ」
そう言うと息子は泣いている娘に目配せをします。
娘「お母さんコレを見て…」
嗚咽を漏らしながら、持っていたスマホを渡す娘。

スマホを見た瞬間、私は全身の血の気が一気に下がって行くのを感じました。
そこに写っていたのは、若い女性と寄り添いながら
アパートの中へ入って行く夫の姿だったからです。
暫くの沈黙の後、娘がポツリポツリと説明してくれました。

学校の帰り、寄り道をしようと思った娘が
最寄り駅から数駅離れた街で買い物をしていると、
会社に行ってるハズの夫が歩いてたそうです。
そして娘が声を掛けようとした瞬間、少し離れた所から
若い女性が夫の名を呼びながら駆け寄ってきたと言うのです。
嫌な予感がしつつ、気になった娘は2人を尾行。
そこで娘は目を疑う光景を見てしまったのです。

軽く抱き合って手を絡ませながら歩く姿。
近くの喫茶店でイチャイチャしながらお茶を飲む姿。
スーパーで仲良く買い物をする姿。
そして彼女のアパートらしき所へ入って行く姿。

娘の口から昼ドラ顔負けのような証言を次々と聞かされましたが、
私はなかなか事実を受け入れられませんでした。

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