2024/06/08
720: 6/8 2007/08/16(木) 23:24:37 ID:Fjg3WUmC0
私はそれを聞いて少し考え、A子に提案した。
「A子、手持ちのメールとかのパスワードを全部一斉に変えてみない?
それでも例のブログが更新されていたら、
誰かがリアルにつけ回してるって考えたほうが良いよね」
A子はもうすっかり
「オタ男が何かハイテクな悪事をはたらいて、
私の電話やメールの送受信を傍受しているのだ」と思いこんでおり、
喜んですべてのパスワードを変えた。
その週のブログにも、
パスワードを変えた日以降のことまでA子の行動が書かれていた。
A子は完全に思い詰めていて、
誰かがリアルにストーカーしているかもしれない、
という私の説得も聞かず、オタ男を呼び出して泣きながら問い詰めた。
723: 7/8 2007/08/16(木) 23:27:38 ID:Fjg3WUmC0
オタ男は完全な挙動不審だったが、ようやくこう言った。
「そんなことしてません。
あの、もう一度、今度はこれから言う条件に合わせて、
パスワードを変えてくれませんか?
そしたらつかまえられるかもしれません」
私たちはぽかんとしたけれど、
詳しく話を聞き、オタ男の作戦を実行してみた。
しばらくして不気味ブログを書いていた犯人が捕まった。
犯人はネットワーク管理をしているエンジニア(もう「さん」はつけたくないよ)だった。
725: 8/8 2007/08/16(木) 23:29:41 ID:Fjg3WUmC0
エンジニアは私たちの事業所全員分のメールやPCに
ログインするID・パスワードを見られる立場にある。
A子は三つのパスワードを会社や個人のIDで使い回しており、
会社で使っているうちの一つが、
自宅のプロバイダメールも転送しているフリーメールと同じものだった。
A子は実家などでもメールチェックをしたくて、転送していたのだそうだ。
同僚の誰かからフリーメールのアドレスを入手、
会社関係でA子が利用しているパスワードをすべて試した。
一斉に変えたときには、
念のため今まで使ったことのないパスワードにしたため、
覚えられないと困ると考え、
会社関係も個人のメールも同じパスワードにしてしまっていたのだ。
オタ男の言う通りに、
「すべて今まで使ったことのないパスワードで、しかもすべて別々に」
設定したら、例のブログは更新されなくなった。
事の経緯をオタ男が上司に説明し、
上司がエンジニアを呼び出して質問したところ、あっさり白状したということだった。