2024/06/08
それから五年。俺は資格を取り役職が付き、年収は以前位になった。
元嫁の両親は既に亡くなり、どちらの時も元嫁に連絡が付かず、元義弟から連絡があった俺が共に看取る事になったが…それも人の縁なのだと思う。
元義弟は「俺には兄貴しかいねぇ。」と言ってきたが、単に元義両親に義理を果たしただけだから気にするなと言っておいた。お前に何かあれば、兄として出来る限りは力になるとも。
その後に友人の結婚式があり、二次会の店の通りのパーキングエリアで元嫁と再会した。
友人の繋がりから、俺も参加すると聞いたらしく、元嫁はノコノコやってきたそうだが…やはり間男との繋がりだったようだ。理由は後述する。
同じ部活だった事もあり、間男も参加をしていた。
こいつらどのツラ下げて、と思ったが、その時に聞けなかった言い訳を聞く事に。
間男は、俺に劣等感があった、という。
寧ろ俺は間男に劣等感があったわけだがな。
俺は部長ではあったが、怪我しがちで控えだった。間男はエース。そんな俺に劣等感などあるはずもない。
元嫁は、そんな間男の悩みを聞いて自分がついていないとダメだと思ったそうだ。
結局心底舐められていただけなんだな。
そう考えると納得出来たし、胸のつかえが下りた。
間男は離婚以来、同級生連中にはシカトされているそうだ。友人はそれを知っていて呼んだんだろうな。
元嫁は復縁を希望してきたが、親のシに目にも顔を出さん奴と、誰が復縁出来るか。その場でお断りした。
二次会の後、飲み直しをしようと言う同級生連中の外で、ひっそりと元嫁の肩を抱いて帰る間男を見て、世の中には、どう足掻こうが理解不能の生物がいる。心を砕くだけ損する生き物がいる。と、心の底から理解した。
最後の情も綺麗さっぱり無くなり、実にスッキリした出来事だった。
女全てがクズとは言わん。が、クズは所詮クズだ。