2024/06/08
友人はガキに声掛けられた時は一瞬ポカーンとしていたが、スグにそのガキと同じ目線まで腰を落とし、目を見ながら結構デカい声でゆっくり話しはじめた。
「日本みたいな裕福な国にも物乞いがいるなんて・・・でも大丈夫。日本では平等に教育を受ける権利がある。君もキチンと勉強して社会に出ればこんな負の連鎖から抜けられるよ。親から言われたとしても子供が物乞いなんてしちゃいけない。国によっては物乞いをターゲットにした誘拐犯もいるから気を付けるんだよ」
キラキラした瞳でのアツい励ましにそのガキは
「う・・・うん」
と頷くしかできずそれを聞いていた周囲はクスクス・・・。
母親は何やらふぁびょりだして次の駅で降りて行った。
「少し日本を離れていた間にこんな電車にまで物乞いが出るようになったなんて・・・自○党は何やったんだ?」
と真面目な顔で憤慨している友人に思わず吹いた。
天然最強。
その友人は今度無事帰国し、日本に根をはることになりました。