2024/06/08
56: 3 2013/03/02(土) 10:13:37.52 ID:9UdUIyLt0
夏休みが明けて相変わらずの遅刻で俺が教室に入ると、二人が大声で
「おーう!俺くん!こっちこっち!」
と言った。
その瞬間教室がざわめき、全員が注目するなか俺は二人に促され輪に加わった。
離れた所にいたAが近づいてきて
「何々?三人ってなか良かったっけ?なんで?」
と話しかけてきた。
「おう、仲いいよ!夏休み中すげー遊んだわw」
二人がそう言ったとたん、Aは俺に
「俺ら小学校から仲良かったのになんで言ってくんないんだよーw誘えよwww」
と言ってきた。
最高に愉快な気分だった。
なんせ、そのAこそがいじめの主犯で、こそこそとクラス中に俺の悪口を吹き込み、無視を進めたということを、俺は二人から聞いていたから。
俺は笑いながら
「え、そうだっけw最近しゃべった覚えないけどw」
と言って背を向け二人と話し始めた。
当然二人もAには良い感情を持っていなかったので、そのままAには話しかけなかった。
他のクラスメイトも寄ってきて話に加わっている後ろで、輪の外から話に加わっている風に相槌をうったりするAの姿は最高に滑稽だった。
57: 4 2013/03/02(土) 10:14:34.24 ID:9UdUIyLt0
それからすぐさま手のひらを返したようにいじめが止んだのは爽快だったが、リーダーの存在の影響力と集団心理の怖さを感じた一件でもあった。
クラスに馴染んだ頃他のクラスメイトが教えてくれたが、Aが俺を嵌めた理由は学校に殆どこないくせに飄々としていて、誰とでもそこそこ仲良くなるところが気に食わない
勉強も自分より出来るのが腹立たしい、その上何故か先生に気に入られている、などのしょうもない理由のようだった。
いや、腹の立つ気持ちもわかるが、勉強は底辺争いでのどんぐりの背比べだったし、先生は問題児が目に付くから気にかけていただけだろうから羨むようなもんでも無かったと思う。








