2024/06/08
Aはそれを拒否して、俺と一緒にいると言った
そして、実家にいることを止め、俺のアパートに引っ越すと言い出した
俺としては知らない女と二人暮らしなんて御免だったけど、本当に俺が記憶がなくなっただけなら、それは俺のワガママかもしれないと思った
そっからAと二人暮らしを始めたけど、Aは俺より1つ年上だった
そして俺の好物とかを知ってたし、俺の週刊、趣味を熟知しているようだった。
最初の方こそギスギスした毎日だった
何しろ全く知らない女といきなり同居する気になったんだ
そんな女を『俺の妻』と言って暮らすことになっても完全に受け入れることなって出来ない
毎日家に帰るのが億劫だった
でも、精神的にキツイのはAも同じだったと思う
俺の顔を見て話しかけてくるけど、それが俺に分からないことだったりすると、この世の終わりみたいな顔をして『ゴメンナサイ』って謝って来た
Aからしたら地獄だったかもしれない
だって、新婚でずっと俺の実家にいて、ようやく俺と生活出来ることになったのに今度は俺に他人扱いされたわけだし
悪いと思ったから、何度か離婚を切り出したけど、その度に大泣きしてAは断って来た
Aの得意料理で俺が好きだったものと言って出された食事でも、俺は初めての味だったりした
二人で行った場所と言って案内された場所でも全く知らなかった
夜の生活なんて到底無理だった
まったく知らない女とヤルのも気が引けて、全然手を出せなかった
何度か『我慢しなくていいよ』と言われたけど、やっぱり無理だった
何というか、見知らぬ女を無理やりしてる気分になって罪悪感がハンパなかった
風/俗と割り切れば行けるかもしれないと思ったが、それも無理だった
そんな日がしばらく続いた。