2024/06/08
彼女たちは35超えの独身女性だった。
銀座、日本橋の雑誌に載っているレストランに大群で行って女子会をしている外資系のきらびやかな自分に酔っている典型的な人だった。
雰囲気のいいレストランで騒ぎすぎて注意もされていたけど。
だから、転職活動では、彼女たちが羨むようないかにもな好立地で好条件な職場を探した。
そのためにスキルも取得した。
甲斐あって、希望の職場で管理職として採用された。
それから間もなく心療内科も卒業し、必死で働き忙しかったけれども充実感もあった。
そしたら、妊娠が分かった。
会社に言ったらまたいじめられるんだろうかと心配したけど、みんな祝福してくれ、体調が悪い日なども、みんな助けてくれて涙が出た。
彼女たちがまだ手に入れられていないものを手にしつつあるな~とその時は優越感すらあった。
彼女たちがよく行くレストランに行ってドヤ顔してみようかな?とも思っていた。
今となってはそんな感情を持っていたなんて子供に申し訳ないと思う。
でもある時ふと、Facebookでその独女を発見しチラっと見たところ、相変わらず日本橋で晩飯をもりもり食って写真あげてた。
外国人の彼氏はまだいたけど結婚はしておらず、これから結婚したとしても出産できない年齢になっていた。
なんかこの人たちこうやって朽ちていくのかな~と思ったらどうでもよくなって、自分が復讐心を活力にしていたことがバカだったのかなと思うようになった。
そんなどうでもいい人に向けた復讐心をずーっと持ちながら数年間生活していたなんて子供にも旦那にも言えない。