2024/06/08
その後、嫁からメールが来た。
嫁、義母、義兄で俺と会い たいということだった。
しかし、俺はもう弁護士に頼んだからそちらに 連絡しろと会社の顧問弁護士の住所と連絡先を返信した。
それで、三人は直ぐに弁護士に会った。
俺は会う気はないといって出席を拒否。
ところが、3人と会った弁護士から驚きの連絡があった。
金は義実家のために使ったと嫁が白状し、俺の条件はすべて呑むので戻らせてくれとお願いしてきた。
ここまでは、義父が来なかったことで予想はついた。
ところが、さらに義兄から驚きの要請があった。義兄は腕の良い職人さんで
大げさに言うと義父の会社の実務部門を統括している。
義兄の一番の悩みは義父が尊大で取引先の不興をかったり、逆にいい顔を
しすぎて赤字の施工を請け負ったりすることらしい。
このままでは会社に将来はない、自分の将来もどうなるかわからない。
それで、近いうちに俺に協力させて義父を会社から追放することを考えていたという。
以前から俺にちょこちょこ義父のことをこぼしていたり部下の職人さんたちに
俺のことを紹介したりしていたのはそのためらしい。意外と義兄は策士だった。
また義兄は義父が隠していたため嫁が俺の金を義実家に渡していたことを知らなかったようだ。
義父は義母にもそのことは黙っていろときつく言っていたらしい。
それで義父は義兄の口から隠し事がバレるのが困るので年始の話し合いの時に義兄を
遠ざけたようだ。ちなみに、会社の経理は義母がやっている。
義母も経理を預かる身として義父に対しては義兄と同様な思いだったようだ。
ところが、今回の一件でそれどころではなくなりそうだということで、義兄は
慌てて嫁や義母と一緒に弁護士の事務所に飛んできたということだった。
その話を聞いて俺は考えた。これはいいチャンスかもしれない。