2024/06/08
妹は夢のマイホームに住み、家事は母に全部やってもらって、自分は好きな仕事をバリバリやってと、幸せな生活をしていたようです。
でも数年後、全てが変わりました。
父が認知症を発症し、悪いことに、母も怪我が元で体が不自由になってしまったのです。
私にはすぐには知らされず、あとになってわかったことですが、母は不自由な体に鞭打って、父の介護や家事をやっていたようです。
しかしとうてい無茶な話で、父の失禁で家の中は汚れまくり、食事はインスタントや缶詰、衣類は汚れたままだったようです。
母は妹に家事や介護をしてくれるように懇願したそうですが、これまで全てを母に頼ってきた妹は、全く家事ができず、ましてや介護なんて無理。
それだけではなく、妹は毎日母を責め続けたそうです。
「私の人生はどうなるの?
お父さんお母さんの通院でお金かかって、ローンが払えない!
家がこんな状態で暮らせない!
子供達だってまだ手がかかるのに!
私が仕事辞めたら破産するしかない!
なんでこんなことになったの、お父さんお母さんのせいで私の人生メチャクチャ!!」
と。
妹から、
「姉さんにも介護の義務がある!」
と電話があって駆けつけて、私は初めてこういう事実を知りました。
「姉さんは家に通うか泊まりで来て親の介護をすべきだ」
と捲し立てる妹に、私は誓約書のことを持ち出し、
「両親の面倒を見ると言い切ったのはあなたでしょう。
言った以上責任を持って。
私は財産は全部放棄するから」
と言いました。
当時私は、仕事をしつつ、脳梗塞で麻痺の残った義母の介助をしていました。
だから実家に通うのは無理でした。
それを言ったら母と妹に、
「実の親を助けないで、他人の親の世話をするのか」
と責められましたが
「義母は本当に私に良くしてくれて、助けてくれた。
だから今、義母を助けるのは当然だし、全然つらくない。
助けてもらった人が恩返しするのが当然」
と言いました。
妹はブツブツ言いつつも目を伏せ、母はボロボロ泣いていました。
冷酷ですが、泣く母を見ても可哀想とは思えませんでした。
しかし…