2024/06/08
もともと、子供たちが結婚しても一緒に
大家族で暮らしていきたいという夢があったらしく
これで夢が叶った、さらに嫁子もいなくなれば
自分と血の繋がった家族だけで暮らせる
子育ても、兄妹でお父さん役・お母さん役を
こなしていけばOKじゃない!
などと、一応冗談とは言いながら
とんでもない妄想を垂れ流し始め
困ったことにコトメまでが、
まんざらでもないような反応をしだした。
この間の日曜日、ご近所の
トメ友達さんたちが家に来た時もトメは、
すぐそばに私がいるというのに、
その妄想をでかい声で喋りまくっていた。
ところが、トメのドヤ顔を制して、
トメ友さんの一人が言った。
「あんたそれ、●一族と一緒だよ!」
●一族というのは、この集落の
隅に隔絶されたように住んでいる家族の事。
何代も前から、実質村八分というか、
他の住民とは最低限の接触しかせずに
暮らしてきている、異質な存在。
近親婚を繰り返してきたらしく、
当代の夫婦もその子供たちも、
知的・身体的に障害がある。
お友達のその一言に、
トメは何か反論しようとしたけど
他のお友達たちも
「そうだよねぇ」
「トメ子さん、あんたのその考えは気持ち悪いよ」と言い出し
さらに次の間にいたコトメさんにも
「あなたもさ、実家を頼るのはいいけど
あんまりベッタリしたら子供のためにならないよ。
●一族と一緒になりたくないだろ」と言ってくれた。
すっかり黙り込むトメ。
そして、なんだかものすごくショックを受けた様子のコトメ。