2024/06/08
振り向くと、鼻息をフウフウ言わした父が至近距離でニヤニヤしていた。
やっぱり悲鳴が出せなかったので、まな板で殴った。
包丁を持ってたんだが、さすがに最後の理性が働いた。
そして頭も殴っちゃだめと思い、咄嗟に肩を殴った。
父がよろけたので、まな板を縦にして肩にドスッと振り下ろした。
そのままバッグだけ掴んで、
玄関にあった母のサンダルをはいて車に飛び乗って逃げた。
しばらく走って、コンビニの駐車場に止まった。
車内でボーっとしてたら、
突然「兄嫁さんはだから実家に帰ったのでは!?」と突然ひらめいた。
連絡とったことはなかったが、携帯番号を交換したことがあったので電話した。
兄嫁さんは突然の私からの電話に驚いていたが、
パニックになった私の「父が別人。さわってきた、セクハラ」
というカタコトの訴えをわかってくれた。
そして我にかえってみると、私はイモジャーにサンダルで、
イワシの血まみれのまな板を持ち、イモジャーにも血がべっとり。
これじゃホテルにも泊まれない…と呆然としていると兄嫁さんが
「そこどこ!今行く!」と迎えに来てくれて
兄嫁さん実家に寄せてもらうことになった。
兄嫁さん実家で話を聞くと、吐き気がしそうな爺セクハラの数々と、
「実の娘と思ってるのよ」としか言わない母と
「スキンシップだ、可愛がってもらえ」としか言わない
兄の腐ったトリプルコンボだった。