2024/06/08
後で聞いた話だと、結婚してから結婚相手と暮らしていた家で突然電球が割れる、電化製品が勝手に動き出す、壁の外からドンドンと叩かれる。
極めつけはAの声が聞こえてきて、そのストレスから、流産したらしい
元カノや俺達への恨みがそこまで大きいんだと思った俺は、友人達と一緒に除霊の専門家や地元の神主さん、恐山のイタコとか、もう色々手を尽くして祓ってもらったけども そのどれもがまったく効果なし。
(俺達このままAにコロされるのかな…)って友人達と話をするくらい追い詰められた。
その後、暫らく大小さまざまな不幸事が続居ている時。
友人Bの親父さんから、少し離れた部落に昔からお払いをしている人がいるって聞いて、わらにも縋る思いで、俺と友人Bでその人を訪問してみた。
その人は年齢が80近いお婆さん。
「これこれこうで…」って俺達の事情説明も終わらないうちに、
『事情はわかったよ…でも、それは私ではどうにもならない』
『私には彼が見える、彼が生きているうちに出来なかった事をさせてやりなさい』
って言われた。
(あいつが出来なかった事…)
そこからはもう無我夢中で行動した。
まずAの自宅に行って、ご両親に婚約指輪はあるか確認。
ご両親が取ってあったのでそれをお借りする。
不幸事が続いて影響を受けた人(友人、元同僚)の人達に話をしてさらにカンパを募る。
元カノの家に行って、30過ぎた男3人土下座して元カノを説得して了解を得る。
そして、前に墓前に行った和尚と友人一同と共に再びAの墓へ。
ご両親立会いの元、業者さんにお墓を開けてもらい。
Aが入っている骨壷をだしてもらい そこに婚約指輪を付けた元カノから募ったカンパで買った結婚指輪を入れてもらう。
代理で和尚から元カノへ指輪を渡して 墓前での結婚式の真似事。
お墓に向かって「結婚おめでとう」って言うのは後にも先にももう一生無いと思った。
傍からみたら物凄く異様な雰囲気だけど、集まった人達全員が真剣そのものだった。
そして、俺が代表して骨壷をお墓の中へ戻し、Aが好きだった発泡酒を優勝祝賀会のようにみんなでお墓にぶっかけるって普段なら絶対にしない事をし、最後は和尚に読経してもらいながら、線香を手向けてその日は終了。
これでAが満足するのか、みんな半信半疑だった。