2024/06/08

ちょうど吉村の両親が二人ともいたので二人に話を聞いてもらった。
俺の要求は
・無関係の菜美に借金を払わせないでほしい。
・菜美が怖がっているので、もう吉村を近づけないようにしてほしい。
・吉村を一日も早く精神科に通わせてほしい。
というものだった。
借金について
「吉村はもう成人しているので、親の関知するところではない」
菜美に近づかないようにという依頼に対しては
「一応言ってみるが、最終的には本人が決めること。
保証はできない」
精神科に通わせてほしいとお願いしたんだが、
これがまずかった。母親は突然
「ふざけんじゃねえよ。うちの子は精神病か?はあ?てめえが精神病だろうが?」
と急にスイッチが入ったかのように下品な口調で怒鳴り散らし始めた。
さっきまでは普通のオバサンだったのに、急にこの口調ですよ( ゚Д゚)
母親は、リビングの壁などを蹴りまくり、
俺の顔に湯のみを投げつけた。
「俺男君、もう今日は帰りなさい」
呆然とする俺に、父親は静かな声で助け舟を出した。
簡単に一礼して、俺は玄関に向かった。
玄関で靴を履いていると、母親は俺に塩を投げつけ、
そのままブツブツ独り言を言いながら奥に消えていった。