2024/06/08
吉村が包丁を捨てると、警官がドバっと吉原に襲い掛かって
吉村は地面に組み伏された。
俺と菜美は、泣きながら抱き合って喜んだ。
その後、吉村の父親がうちに謝罪に来た。
うちの両親は、二度と俺や俺の家に近づかせないようにと
それだけを固く約束させた。
母親は、一度も謝罪には来ていない。
予想通り、精神鑑定で見事に病気判定されたので刑事上、吉村は無罪だった。
俺たちは、損害賠償が請求できるだけだった。
民事の席で吉原の父親と会ったとき
父親に吉村の入院先と主治医を聞いた。
俺は予約を取って、その主治医に会って来た。
主治医に、吉村の言動がおかしかったことなどについて説明してきた。
事件になる前からのおかしかった言動などについて、説明した。
吉村もなりたくてああなったんじゃないと思ったから
吉村の治療の助けになればと思ったからだ。
主治医は一通り俺の話を聞いてくれ
「貴重な情報ありがとうございます。治療の参考になります」と言った。
吉村の病名について聞いたが、それは教えてくれなかった。