2024/06/08
弁
「では再度御尋ねします、ご主人はあなたの不貞行為を理由に、
婚姻を継続しがたいと考えており、離婚を求めていらっしゃいます。
どうなさいますか?」
P
「…いやよ…」
弁
「であれば、本件は家庭裁判所での調停を経て
最終訴訟による離婚請求となりますが
よろしいですか?」
P「好きにすればいいじゃない!!
絶対に離婚なんてしないから!!」
弁
「本件は不貞行為に該当しますが、
「婚姻を継続しがたい理由」として法的に認められていますので、
奥さんに勝ち目は万に一つもございませんが
本当によろしいですか?」
P
「は?何一いってんの?意味が分からない!」
弁
「奥様が行った不貞行為は法で言うところの
貞操を守る義務に反しており、立派な違法行為です。
訴訟となれば必ず離婚を認める判決が下りるという事です」
P
「……」
弁
「そればかりか、訴訟になれば様々な奥さんの痴態を
書面でかつ証拠を付して提出する事になり、
その記録は数年来残される事になります。
また、訴訟も無料ではありません、
費用がかかる物ですし、あなたは弁護士も
雇う事になるでしょう。」
P
「そんなの…卑怯よ」
弁
「訴訟をお望みになられてるのはあなたではありませんか?」
P
「私弁護士なんて知り合いいない!!おかしいじゃない!!」
弁
「法テラスに相談に行かれたらいかがです?
まあ引き受ける弁護士がいればの話ですがね」
P
「知り合いじゃないと引き受けないの?」
弁
「そうではありません。あなたはご自身で不法行為をなさって、
裁判すると言われてる。弁護士とはいえ商売ですから、
そんな負け戦に組したくはありませんからね。
少なくとも私なら引き受けません。
まして不貞行為の詳細が公の場で晒されるなど、公開処刑に等しい物です。
それに組するなど今後の弁護士としての活動が悪くなる事があっても、
よくなる事は一切ありませんからね」
P
「……離婚します…」