2024/06/08
最初の歓迎会で課長に
「私子さんは彼氏いるの?」と訊かれた時に
「いやーいないんです、募集中です」と正直に言ってしまったのが良くなかったようでした。
最初の数カ月は普通に飲み会だったのですが、
だんだん皆が私と同い年の同僚の営業Bと私とをくっつけたがって
周囲ではやしたててポッキーゲームさせようとしたり、
携帯番号の交換を強要したり、チークを踊らせようとしたり
するようになりました。
同僚Bは顔はフツメンで、ノリが体育会系で、
上司に人気が高い「盛り上げ隊長」って感じの人です。
私は体育会系ノリの男性というのがちょっと苦手で、
Bは下ネタも多いし、女ってこうあるべきだよね~みたいな
押しつけも多かったので、ぶっちゃけタイプじゃありませんでした。
でもBは私みたいなおとなしい女が
「言うこときいてくれそうでいい」「何でもやってくれそう」
「尽くしそう」「浮気しなさそう」「金かからなさそう」という理由で
いい、と言ってたそうです。
でもそれ漏れ聞いた時点で、私はさらにドンビキなんですが…。
5: 恋人は名無しさん 2010/07/08(木) 18:43:26 ID:Pf0LENPI0
私はBとは事務的な会話のみにする、飲み会の回数を減らす、
携帯番号はかたくなに交換しないということで
何とかやり過ごしていたのですが、ある日からBからメールが来るようになりました。
どうやらAちゃんが教えてしまったようで、その日からメール攻撃がはじまりました。
私の中ではメールはどんなに親しい相手でも夜10時以降はひかえる(緊急時はのぞく)、
返事がないのに何度もメールしない、
勝手に他人のアドレスを教えない等々の常識があるものだと思ってたんですが
Bは午前2時3時でも平気で電話もメールもしてくるし、私がメールに返事しない&電話を無視すると
上司に「私子ちゃんが冷たいんですよ~」とチクって、そうすると上司が私に
「Bの相手してやってよ」「こいついい奴だよ?」「俺からも頼むよ、俺の顔つぶさないで」
と言ってくる毎日で、こんなのなら電話に出て30分くらい我慢した方がマシかなあ、と思って
毎日深夜の電話とメールの相手をしていました。
あの頃の自分を思い返すと、「ぐちぐち言われるくらいなら自分が今ちょっと我慢した方がマシ」
「翌日上司たちに囲まれて注意されるのもいやだし、なあなあで済ませておこう」と
とにかく「まわりに流されてさえいれば楽」という思考回路でした。
ある日会社の飲み会に参加すると、誰も社員が来てなくてBだけでした。
私はみんな遅いなあと思いながらビールを注文して、Bとあたりさわりのない会話をして、
Bの下ネタを聞き流していました。
6: 恋人は名無しさん 2010/07/08(木) 18:44:29 ID:Pf0LENPI0
でも一時間半くらい経った頃、忽然となぜか気づきました。
はかられたんだ、B以外、最初から誰も来るはずのない飲み会だったんだ、と。
それまで一年近くずーっと周囲にプレッシャーかけられ、夜はろくに寝れず、
食欲もなく、頭がいつもぼーっとしてたのが
急にその瞬間バッ!と明るくなって、勝手に太ももをさわってるBの手をはねのけて
「帰る!帰る帰る!」と叫びました。
Bは今までゾンビ状態だった私がいきなり叫んだことで驚いたみたいで
「静かにしろよ」とか言ってましたが
ちょっと頭の飛んでた私が店員に
「私これから帰ります!帰りますけど私が無事に帰れるまでこの人店の中にいさせて下さい」
とか目茶苦茶なことを言いだしたので、頭のおかしい女だと思われたみたいで、腫れもののように
「わかりました、じゃあ帰ってください~」とBから話されて店の外に出されました。
家に帰ってあらためて鏡を見たら、すごい顔してました。
寝てないから肌はボロボロ、クマくっきり。
ろくに食べてないのに職場で配られるお菓子だけ義務感で食べてたから
栄養失調でへんな痩せ方してるし、よくBは口説く気になったなってくらい
ホラーなルックスになってました。