2024/06/08
私は六十のおばさん(おばあさん?)です。昔語りを聞いてください。
二十とちょっとで嫁いだのは、旧家で両親も祖父母もまだ健在の家でした。
農家ではありませんが、土地はたくさんあるので、土地を貸して暮らしている家でした。
祖父母と両親はいい人たちで、よくある嫁いびりは一切なく遠くから嫁いできた私に
優しくしてくれました。野菜主体の食卓だったので、海のある土地から来たから
魚が食べたかろうとわざわざ魚屋を御用聞きさせてくれました。
それなのに一人息子の主人が、だんだん私に冷たくなって来ました。
私達は恋愛結婚で、主人がこれでなきゃ結婚はしないと言って望まれて結婚した
はずだったんですが。二人目を妊娠中にふっと主人がいなくなりました。
まわりもびっくりして手を尽くして探したのですが、見つかりません。
二人目が産まれても帰って来ませんでした。それでもその家で子供二人がいるので
暮らしていました。