2024/06/08
私の仕事は早くて終電、終わらなければタクシーで深夜帰宅が普通だった。
その日も3時になりタクシー帰宅だったが車内で寝てしまい、気づくと車は家の近くで道に迷っていた。
歩けばすぐだし、住宅街で一方通行と狭い道が多いので遠回りが嫌で2~3分歩いて帰ることにした。
この日は同棲している彼が実家に帰省していて、久しぶりに一人の夜だった。
自営業なので夜型生活になり、普段はチャイムを鳴らして彼にドアを開けてもらうのがお決まりだった。
アパートについて階段をあがり2階へ。階段はコの字になっていて下からは死角。
家に着くが、ドアの前でなかなか鍵が見つからない。
手はごそごそ鞄を漁りながらふと気配を感じて右の踊り場を見ると、なぜかゆっくり黒い影が動いている…。
どうやら黒いキャップ帽子のつば?がゆっくり動いて見えました。
つい「えっ…!?」と私が口に出すとすごい足音でドタドタドタドン、バタバタバタ… と
走って行く足音が聞こえました…