おはなしカフェ

インターフォンがなり青ざめる彼女「ごめん、ちょっとベランダ出てて。カーテンしめるから 音とかも一切出さないで、気配殺してて」

time 2023/01/21

インターフォンがなり青ざめる彼女「ごめん、ちょっとベランダ出てて。カーテンしめるから 音とかも一切出さないで、気配殺してて」

彼女は、早口で「ごめん、ちょっとベランダ出てて。カーテンしめるから
音とかも一切出さないで、気配殺してて」みたいなこと言われて
背中を押されて外に出される俺。ベランダの鍵をしめられ、遮光カーテンをひかれた。
この瞬間三度目のインターフォンが鳴った。
この時は、遠くに住んでるご家族でも急に来たんだろうかとか思ってドキドキしてた。
室外機の横にしゃがんでると、玄関のドアがあけられる気配があった。
やっぱり誰か来たんだ…と思って聞き耳を立てるが何も聞こえない。
カーテンには隙間とかなくて何も見えない。じっとり汗をかきだした。

すると、すすり泣きのような声が聞こえてきた。
かなり気になった。室外機と逆側のサッシの方に移動する。
ここで気づいたのだが、かなり無理すればギリギリ部屋の中が
見えそうなくらいのカーテンの隙間がこちら側にはあった。

755: 753 2011/07/11(月) 22:40:47.06 ID:p3E6Ei2M0
部屋の中をかなりドキドキしながら見る。

床に座り込む彼女が見えた。
その前に、こちらに背を向けて立っている華奢な女が見えた。キャバ嬢っぽい
髪色でドレス?みたいなものを着ていた。

男じゃなかったことに安心した次の瞬間ある事に気づいて腰抜かしそうになった。
こちらに背を向けた女の左手はだらんと身体の横に垂らされているのだが、
その左手首から下が真っ赤だった。しかも指先からラグにポタポタと滴り落ちている
赤い液体。血だとわかっても、彼女の部屋で棒立ちの女が手首から流血
しているという異常事態「えっ?え?何?」と軽くパニック状態に。

757: 753 2011/07/11(月) 22:42:20.12 ID:p3E6Ei2M0
その女が身体の前に持って行ってただろう右手を身体の横に移動させた。
かなり大きめのカッターが握られていた。刃が出されて、先が血で汚れた状態で。

ここで「彼女を助けなければ」という気持ちでかなり強く
サッシを叩いた。その女が振り返ると同時に、彼女が這いつくばった
ままベランダの方に来て鍵をあけた。
部屋に入ると、彼女は「ごめんなさい、ごめんなさい」と号泣している。
彼女を背中にかばって、超ビビリながらその女を見た。
女はそのまま立ってこっちを見ている。アゲハ系のメイクをしていて
どう見ても10代に見えた。カッターは握り締められたままだ。

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