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会社から帰るとポストに差出人不明の封書が。『劇場で会いましょう。僕が誰かはその時まで内緒』→結果…

time 2017/04/03

会社から帰るとポストに差出人不明の封書が。『劇場で会いましょう。僕が誰かはその時まで内緒』→結果…

仕事が終わって会社を出て駅に向かう途中で
突然ヒョロッとした男が目の前に立ちはだかった。
避けようとしたらその方向を塞ぎ、逆方向に避けようとしたらまた塞ぐ。
何か言うでもなくジッと立ち塞がっていた。
私よりずっと背が高いのに顎を引いて見上げるような感じで睨んでくる。
(上手く表現できないけど分かるかな)
それで「あの犯人だ」と思った。
でも全く知らない人だった。

「何故来なかった」
とボソッと言われた。
一瞬何を言われたのか分からなかったけど、少し考えて一番最初の
あのチケットのことだと分かった。
しかし、どう言うふうに答えればいいのか分からなくて言葉が出なかった。
帰宅ラッシュの時間で回りに人が沢山いたから、怖いとは思わなかったけど
なんかヤバいと思った。
それで少し大き目の声で
「すみません、どいてくれますか!」
と言ったら、回りの人が私と犯人の方に注目するような感じになった。
それでビックリしたんだと思うけど、犯人が走って逃げて行った。
そして私の目の前で車に跳ねられた。(生きてます)
冷たいと言われるかも知れないけど、私には関係ないと思ってそのまま帰った。

こんなことになって、いくらなんでもこれで終わるだろうとも思って、
私としてはホッとしてた。
だけどその様子を同じ会社の同僚が見てたらしい。
やがて、
「(同業会社名)のAさんと私が路上で痴話喧嘩してて、Aさんが車に
跳ねられたのに知らん顔して帰った~」
という噂が流れた。
そう、犯人のAは勤務先の同業者の営業マンだったのだ。

うちの会社は、年1回同業同士の対抗スポーツ大会がある。
その時に一言二言言葉を交わしたことがあったらしいんだけど、大勢の人がいる中で
私の方は全く覚えていなかった。
言い訳するようだけど、私は割と人の顔は覚える方だ。
だけどAのことは本当に全く覚えていなかった。
うちの会社にもその後何度か仕事で来た事があったそうだけど、
私は人事部にいたので会社で顔を合わすこともなかったはずだし。

もちろん噂は否定しまくったし、こちらが被害者だってことも訴えた。
でもどこまで信じて貰えたのかは分からない。

そしてもっとショックだったのは、この件で彼氏との結婚が破談になったこと。
正式に婚約はしてなかったけど、彼のご両親にもご挨拶を済ませ
結納の日取りが決まったところだった。
でも、この件が彼の両親の耳に入り、今のようにストーカー被害なんてものが
一般的に知られてなかったので
「本人(私)に隙があったから」
「何かしら勘違いさせるようなことがあったはず」
と、私にも原因があったように言われてしまった。
そして、
「本当にAとはなんの関係もなかったのか」
と疑われ、彼もそんな親を説得しきれず、別れることなってしまったのだ。

私はいたたまれなくなって会社も退職した。

あれから15年以上経った今でもその頃の心の傷は完全には癒えていない。
っていうか、結婚願望自体がなくなって
お一人様人生で終えることを想定して鋭意努力中。

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引用:鬼女まとめログ
画像出典:PAKUTASO

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