2024/06/08
932: 名無しさん@おーぷん 2018/12/09(日)23:07:32 ID:n6K
しかし、会社の近くだったから先輩に頻繁に見られていた
「女の子なんだから自炊しないと〜」
「コンビニ弁当なんか買ってるからお金が〜」
「俺はコンビニ弁当なんてもう何年も買ってないね〜」
「コンビニ弁当ばかり食べてたら不妊が〜」
やさぐれてる時期にマウントマウントマウント
そこに加えてしつこい車の宣伝
爆発寸前だった私に、長年パートとして勤めてる歴戦のおばちゃんが私に耳打ちしてくれた
「次車のこと言われたらな、おばちゃんに話を合わすんやで」
そしてその機会は程なくして来た
昼休み、私がスズキとホンダの軽自動車の情報を見比べていたとき、先輩がやってきた
「そんな装甲ペラッペラの車なんか怖くて乗れないよ。高速だってウンャラカンチャラ
それに比べて俺の見つけた車はウンャラカンチャラ」
そこにすかさずおばちゃんが駆けつけてくれた
「まぁ!その車って云々、すごい掘り出し物じゃない!よく見つけたわねぇ」
おばちゃんに褒められて鼻高々になった先輩はしばしおばちゃんと車トークを始めた
話についていけずポカーンとしていると、先輩が「大丈夫、俺が助けてやるから君みたいな子でも乗れるさ!」と意味不明なフォローを始めた
しかしそこでまたおばちゃんが割って入る
「えぇ?この車をこの子に?やだわぁ、こんな若い子が乗り回すような車じゃないでしょ、ねぇ?」
おばちゃんにふられたので、よくわからないまま首を縦に振る私
「それにこういう車は、自分で運転するんじゃなくて、素敵な男の子に乗せてもらえるからいいんじゃない!」
おばちゃんが目配せしてきたので、また激しく頭を縦に振る私
「先輩くんみたいな子にこそ似合うんじゃないかしらねぇ、先輩くんみたいな子に乗せてもらったら女の子も喜ぶわぁ
おばちゃんもあと30年若ければ」
おばちゃんに背中をバンバンされたので、「そんな、山田さん(おばちゃん)だって素敵なマダムじゃないですか」
必シに話を合わせる私
「ヤダこの子ったら!
私もレディなら先輩くんの助手席に乗りたかったんだけだねぇ
でも私が乗るのは主人の車の助手席だけなのよー残念だわー」
おばちゃんは軽やかに笑ってさり気なく去っていった
私も「先輩の助手席なら安心して乗れそうですね」と適当にあわせ、ボロが出ないようトイレに逃げた








