2024/06/08
同居義実家はウトメもコウト君(旦那弟)も旦那に似てのほほんとした人ばかり。
コトメ(旦那妹)ちゃんだけは悪い子じゃないんだけどいつも肩肘の張ったイライラしている感じの子。
たまに嫌味を言われたりするけどお互い仕事があって忙しいし、無駄に大きな家なので敷地内別居みたいなもんなので実害がない限りほっておいた。
ある日帰宅するとコトメちゃんが号泣していてトメさんが慰めている。
会社の派閥争いみたいなものに巻き込まれて転勤を断ったら閑職にまわされたらしい。
「もう嫌だ!私から仕事とったら何も残らない!このまま恋愛も結婚もせずに●ぬんだ!」
(↑本当にこう言った)
「そんなことないよ、コトメちゃん美人だし(実際結構美人)、若いし(当時28)、頭良いし」
って私も慰めたんだけど、
「なら嫁美ちゃん、男の人紹介して!」
って訳の分からないとばっちりがきた。
ちなみに私の職場は研究職で、若い子は実績がないから給料が安いし、30過ぎである程度余裕のある連中は既婚かオタクか変人しかいない。
そう言ったんだけど、それからコトメちゃんは妙な方向に突進し始めた。
婚活関係の雑誌やらサイトやらを熱心にチェックし、パーティーなんかに出るようになった。
だけど元々勉強と仕事しかしてこなかった真面目なコトメちゃんだからどうも空回りしてたらしく、上手くいかずにウトメさんや旦那やコウト君に八つ当たりするようになった。
見るに見かねた超良トメさんに
「嫁美ちゃん、こんなお願いするのも恥ずかしいんだけど、本当に良い人いないかしら?」
なんてお願いされて、仕方なく紹介しましたよ。
良い人だけど、彼、恋愛が長く続かないの。だからね、じっくり話してから考えて、って何度も言って。
私の祈りも空しく、すぐにそいつと恋に落ちたコトメちゃん、
「彼こそ運命の人!」とか寝言を言い出し、ウトメさんも彼をすぐに気に入ってしまい、
交際半年でスピード結婚。結婚式のときに
「嫁美ちゃんのおかげで彼に出会えたの。本当にありがとう!」
と泣きながら抱きつかれた私はすごく複雑な気持ちだった。
確かに昭和の男前風だし、年収も悪くないはずだし、性格も優しいし、家事も万能だし、厄介なウトメもいない。
でもね、前の彼女ふたり(どっちも同じ職場)から聞いて知ってるんだ。
彼は…