2024/06/08
しばらく一緒に生活して、俺はかなりAと話すようになった
Aもまた泣くことが少なくなって、毎日笑顔で過ごすようになっていた
時々悲しそうな顔をするけど、それ以上に笑顔が増えた
Aが知る俺との想い出は、俺が知ってるAとの想い出とは違い過ぎるだろうけど、Aはそれでもいいと言っていた
これまでの全てがなくなったのなら、また一から作り直せばいいとも言ってくれた
そんなAに感謝したし、幸せにしようと思った
だから俺は、Aにプロポーズした
もちろん、Aからしたら二回目のプロポーズだし、戸籍上だと俺とAは既に夫婦だったから妙な話ではあったけど
でも、一つのケジメとして指輪も買ってプロポーズした
Aは最初かなり驚いていた
でも、すぐに泣き出して『よろしくお願いします』と言って指輪を付けてくれた
その時、ようやくAと本当の夫婦になれた気がした
Aは今でも二つの指輪を持っている
一つは、以前の俺が渡した指輪
もう一つは、今の俺が渡した指輪
二つの指輪は大切に保管されていて、どちらも一生の宝物だと言っていた。
それで今に至る
今ではAとはかなり仲がいいし、よく羨ましがられるような夫婦になってる
Aが俺の妻で良かったと思うし、これからも夫婦でいたいって思ってる
でも、妙なことがあった…