2024/06/08
「お礼の一つもご存知にならない、常識知らずの方専用のスーパーとは
存じ上げておりませんでした。
私どもはちゃんとした常識を弁えたスーパーを利用するべきでした」
神妙な顔で言ったかと思うと、レジの人に向かって
「そのようなわけで、お仕事を増やして大変恐縮ですが、
○○(店員の名前)さん、こちらの籠の品々、戻しておいてください。
後ほど本社の方にはご迷惑をかけた謝罪を致したいと思います」
と深々と頭を下げた。
それを聞いた店員は「はぁ」と間抜けな返事。
彼女は宣言通り、籠を店員に渡すと、そのまま出口に直行。
それを見ていた店員のおばちゃんが店長に連絡したらしく、慌てて店長が飛んできた。
店長からは物凄い勢いで謝罪されたが
「どうして謝るのです?あなた方は何もなさっていないじゃないですか」
と彼女の笑顔の一言に、店長ホントに笑えるくらい大慌てしていた。
その後店側の配慮などいろいろあって、母親から彼女の手首の治療費、
俺の足の治療費(イラついてて気付かなかったが、
カートで当てられた時に一度足の小指にガツンとやられ、爪割れて骨折れてた)を
払ってもらえることになり、母親の旦那の方から謝罪もされた。
が、「どちら様ですか?」との彼女の一言により、
後日、左半分の顔が腫れ上がった問題の母親もつれて頭下げに来た。
そして彼女の一言が相当響いたのか、スーパーでかなりいろいろサービスしてもらえた。
その後稀にその母親と子どもを見かけていたのだが、
母親はこっちの姿を見るなり逃げるようになり、
最終的に使うスーパーを変えたのか、全く見かけなくなった。