おはなしカフェ

バイト先の牛丼屋に貧乏な父子が来店www家も職も母親もいない様子…可哀想に思った俺は…

time 2017/04/10

バイト先の牛丼屋に貧乏な父子が来店www家も職も母親もいない様子…可哀想に思った俺は…

マックに入って、女の子に「ホットケーキすき?」と聞くと
「・・・・すき・・・」とのこと。
なのでホットケーキの朝マックのハッピーセットと自分のマックグリドルのセット、
それに父親の分で自分と同じものとソーセージエッグマフィンのセットをもう一つ。
この父親、本当に謙虚というか欲が無いというか、そんだけ頼んでも自分の分は無いと
思っていたらしい。
カウンターで「お水1ぱいもらえますか」とか言ってやんの。
いや2人分は貴方のですって言ったら「そんなのいらないですすいません、すいません」って。

とにかく合計4人前を注文して、会計して品物もらって席に着いた。
俺「俺、マックグリドル好きなんですよね。で、ナホちゃんにはハッピーセット。
あとの残りはお父さんのです」
父「え、なんで?そんな、悪いです。私このハッシュポテトあれば・・・」
俺「そんなちょっとじゃナホちゃん抱っこできませんよ。ハイ食べて!」
その後父親に泣かれた。こんな厚意に出会ったことないって言って。
なんかね、父親も不憫だけど、ナホちゃん(偽名)がもっと不憫でならなかったんだ。

その後、食べながらなんでこんな状況になってるかを聞いた。
どうやら3ヶ月くらい前までは夫婦とナホちゃん以外にもう一人妹がいたそうだ。
ナホちゃんは父親にそっくりで(事実そっくりだった)、妹は母親似。
奥さんは妹の方を溺愛していてナホちゃんにはかなり冷たく当たっていたとのこと。
そして3ヶ月前、奥さんは妹(次女)だけ連れて出て行った。
父親の勤務先は折からの経営悪化で希望退職を募っており、父親はそれに応じた。
というか応じざるを得ない状況に追い込まれて退職した。
わずかな退職金と家計を握っていた奥さんは全てを持って蒸発した。
手元に残されたお金は数万円。そこで父親は痛恨のミスをしていた。
退職の月にすぐ振り込まれるはずの失業手当の振込先を
家計で使っていた(奥さんが握っていた)父親名義の口座にしてしまった。
もちろん振り込まれたお金は下ろせるはずもなく、奥さんが速攻下ろしてしまった。
もちろん家賃も払えずにアパートは追い出されたと。

そこまで聞いて、この父親にも色々問題あるなあと思った。
娘を一人守らないといけないのに詰めが甘すぎる。
でもそんなこと言ってられない。父親はともかくナホちゃんには三食ご飯を食べさせて
着る物もなんとかしなければいけない。事実、もう何日も風呂入ってなさそうだ。
車に乗せたときに思った。ふたりとも、臭い。

とりあえず空腹を満たしたので、我が家に連れて帰った。
父親は相変わらず「いやそんなご厚意は!」とか言ってたけど問答無用。
「とにかくナホちゃんをお風呂に入れてあげましょうよ」と。

我が家はごくフツーの1DKアパート。8畳の洋間と狭いDK、それに風呂とトイレ。
ついてすぐにナホちゃんに「ナホちゃん、しばらくここがナホちゃんのおうちね」
ナホちゃんはあんまりよくわかってないようだったけど、
「ここ、ナホちゃんのおうちー?」とかいいながらローテーブルのところに
ちょこんと座って部屋中を見回していた。
偶然冷蔵庫にカルピスがあったのでそれを飲ませながら、とりあえず父親と話をした。

父「もうほんとにすいません!こんなご恩をいただいて・・・」
俺「何言ってんですか!とにかくナホちゃんが不憫なんですよ
お父さん、とりあえずナホちゃんとお風呂入ってきてください」

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引用:オトコの本音
画像出典:写真AC

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