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家に帰ると、カレンダーの裏に家の明け渡しを命ずる催告書が貼ってあった…

time 2017/08/04

家に帰ると、カレンダーの裏に家の明け渡しを命ずる催告書が貼ってあった…

俺の勤めている会社は自社で売った物件の賃貸管理もやっている。
それで、賃借人が退室した時には内装工事が必要なことも多いので、
社長は無理のきく内装業者を欲しがっていた。
いずれ、傘下にゼネコンをもって自社物件を建築させるという夢も持っていた。 
これは社長と義兄の両方に恩を売るチャンスにちがいない。 

俺は速攻で弁護士と社長に会い、義兄に協力して義父の会社を乗っ取り、 
賃貸物件の内装等をやらせてはどうかと相談をした。俺自身が物件の販売では 
1、 2位を争う営業マンだったこともあり、社長はほぼ二つ返事で俺の計画に 
乗ってくれた。 

そして、社長、弁護士、義兄、義母、俺、おまけで嫁も加えて作戦会議を開いた。 
弁護士の作戦は、次のようなものだった。 

まず、義兄は部下をまとめて辞表を取りまとめる。義母は離婚届を用意する。 
義母は離婚届けに署名・押印しておき、証人には義兄と嫁がなって義父に 
プレッシャーをかける。子供二人が義母の味方になったことをあえて見せつける 
わけだ。後は義父が署名・押印をするだけにしておく。 
俺と嫁との話に決着をつけると称して全員が弁護士事務所に集まる。 
そして、義兄と義母が辞表と離婚届を義父に突きつけ引退を迫り、さらに 
弁護士が追い込む。

弁護士によれば、そのときの義父の対応は渋々了解するか。
徹底抗戦するかのどちらかだろうということだった。 

渋々でも了解したら、その場で義父の取締役の辞任届、新しい取締役を 
選ぶ臨時株主総会議事録、新しい代表取締役(当然、義兄が就任する) 
を選ぶ取締役会議事録、義父の持っている会社の株式を義兄に売却する 
売買契約書などに署名・押印させその日のうちに法務局に持ち込んで登記をする。 
必要な書類は弁護士の方ですべて用意をしておく。 

万一、徹底抗戦するようなら、辞表と離婚届を叩きつけ、即座に義兄が義父の 
会社の職人を引き連れて独立し新会社を設立する。これも弁護士の方ですべて 
準備をしておく。それから、新会社にはうちの社長が仕事を出すと約束してくれた。
最初の運転資金も貸してくれるという。
義母は義実家には戻らず義兄の家に身を寄せる。 

こうされたら義父は公私ともに孤立して、会社は業務がマヒしてしまい、 
おそらく三日と持たず陥落するだろうと。 

不動産会社はいろんなトラブルが起きて仕事を頼むいい客だから弁護士も 
仕事が早い早いwww 
あっという間に、ここまで決まった。 

後は、義母と義兄が心を鬼にしてこの計画を実行できるかだけが問題だと。 
もちろんことが済んで義父が会社の実権を失っても多少の給料は払うことに 
するし、義母も義父が引退して義兄に仕事を任せるならなら本気で義父を捨てる 
つもりはない。いずれにせよ義母はこれまで通り義兄の会社の経理を担当する。 
ついでに嫁も義母に再教育してもらうということになる。

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引用:鬼嫁ちゃんねる
画像出典:GATAG

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