2024/06/08
それから2ヶ月ほど、僕はたまにUさんの家に行くようになっ
ていた。
バンドのメンバーには付き合っていることを言わなかった。
なんとなく自分が腑抜けているように見えるのではないかと
思ったからだ。
ある日の練習後Rくんから「今日これから軽く飲まない?」
と提案された。
「いや、これからちょっと用事あってさ」
「なに?女の子?お前もついに?」
「あー、まあUさんのとこに用があって」
と言うとAくんに
「え、お前Uさんと付き合ってんの?」
と聞かれた。
僕は、「いや、まあ、そういうんじゃないよ・・・・・」
とお茶を濁してしまった。