2024/06/08
163: 名も無き被検体774号+ 2012/01/15(日) 17:01:38.63 ID:hiNsX/wJ0
え
165: 名も無き被検体774号+ 2012/01/15(日) 17:02:17.99 ID:+t3I5efm0
嘘だろ…
166: 1 ◆WiJOfOqXmc 2012/01/15(日) 17:04:01.26 ID:WuLtuWlB0
俺は大学をさぼってすぐに会いに行った。
俺「どうしたの?すごく心配してたんですよ!!」
「若年性の卵巣がん。」
彼女はニコッと笑って俺が着くやいなやそう言い放った。
俺はことの重大さにすぐ気付いた。
俺はばあちゃんを卵巣がんで亡くしてる。
進行性のとても早い癌として知られていて、ばあちゃんもものの半年で…
だったのを思い出した。
167: 名も無き被検体774号+ 2012/01/15(日) 17:04:57.32 ID:+t3I5efm0
おいおいおいおい
おい
168: 名も無き被検体774号+ 2012/01/15(日) 17:05:54.20 ID:hiNsX/wJ0
あぁ・・・
169: 名も無き被検体774号+ 2012/01/15(日) 17:06:22.20 ID:wHEUWZP90
まじかよ
170: 1 ◆WiJOfOqXmc 2012/01/15(日) 17:08:01.67 ID:WuLtuWlB0
彼女は変わり果てた姿でそこにいた。ニット帽をかぶって、やせ細っていて…
彼女「本当はねえ。手術終わるまでは黙ってようって思ってたんだ」
彼女「でもやっぱり直前になって怖くなっちゃった。」
彼女は笑った。
笑顔だけは変わらずそこにあったので、なんだか俺のほうが安心して、悲しくなって、
涙目になってしまった。
しっかりしなくてはいけない。
172: 名も無き被検体774号+ 2012/01/15(日) 17:08:53.12 ID:0ZoZjK6b0
やだ、この流れやだ
なんとかハッピーエンドにしてくれ頼む
173: 名も無き被検体774号+ 2012/01/15(日) 17:09:20.72 ID:+t3I5efm0
最悪の結果でないことを切に願う
マジで泣きそう
174: 忍法帖【Lv=22,xxxPT】 2012/01/15(日) 17:09:47.75 ID:nhA7ui6A0
とりあえずみんなで祈ろう
177: 名も無き被検体774号+ 2012/01/15(日) 17:11:44.71 ID:vEZCC0gL0
釣りでいいからさ
手術成功させといてくれよなっ!
179: 1 ◆WiJOfOqXmc 2012/01/15(日) 17:15:00.81 ID:WuLtuWlB0
強く、一人で頑張っていたんだろうな…
きっと俺と初めて会った時から、このことで悩んでいた…
そう思うと本当に泣きそうになった。
俺「大丈夫です。教えくれてありがとう。
これからは、俺も一緒にいますから。」
これが俺の精一杯だった。
そうすると彼女は安心したのか、途端に涙目になった。
彼女「こわいんだよ…手術…絵を描けなくなるのも…ゲーセンに行けなくなるのも…
何もかも怖いんだよ…」
彼女は何かがぷつんと切れたかのように、大泣きしだした。
俺も涙をこらえて、ひたすら
「大丈夫、大丈夫…」としか言えなかった。
正直この時俺もダメだと思った。絶望してた。でも俺が
弱音吐いちゃ絶対だめなんだと思って、ふんばったよ。
188: 1 ◆WiJOfOqXmc 2012/01/15(日) 17:20:09.67 ID:WuLtuWlB0
ひととおり励まして、なんとか良い空気に戻った。
彼女が、ブリジット描いてー!(ギルティギアという格ゲーのキャラ)
などと言ってくるので、俺が描いたりして遊んでいた。
すると、不思議と和やかになっていった。
そのうち、彼女のお母さんが機を見て病室に入ってきた。
俺「こんにちは」
母「あ、これはこれは…」
おふくろさんは人当たりの良い方だった。
191: 1 ◆WiJOfOqXmc 2012/01/15(日) 17:24:01.35 ID:WuLtuWlB0
俺は昔から大人(特におばちゃん)とは何故か打ち解けるのが得意だったので、
すぐにお母さんとも懇意になれた。
しかし俺と彼女の関係性があまりに曖昧だったので、そこはなんとも言及しづらかった。
母さんは勝手に彼氏だと思っていたようだが。
そして俺は手術までの間通い続けた。
すべてを捨てる覚悟だった。
大学も全部サボった。
192: 名も無き被検体774号+ 2012/01/15(日) 17:25:25.01 ID:hiNsX/wJ0
(´;ω;`)うぅ…
193: 名も無き被検体774号+ 2012/01/15(日) 17:26:28.38 ID:oRUw3uTe0
>>192
エンディング前になくなよ、ここからだろ
196: 1 ◆WiJOfOqXmc 2012/01/15(日) 17:29:07.63 ID:WuLtuWlB0
手術前日。行っていいのか迷ったが俺は行こうと決めた。
父親も、母親もいた。
お父さんは、話に聞いていたよりは温和そうな人だった。
「こんにちは…」
すると、母さんに手招きされて、待合に呼ばれた。
俺は母さんとは電話連絡もして買い出しにも行くくらい、実は懇意になっていた。
母「富澤くんには聞いておいて欲しいの。」
俺「はい…」
正直俺は手術の趣旨も、彼女の癌の状態もほぼほぼ知らなかったから、
何か聞きたいとは思っていた。
201: 名も無き被検体774号+ 2012/01/15(日) 17:32:30.17 ID:13xBj7C80
正座した
203: 名も無き被検体774号+ 2012/01/15(日) 17:32:56.33 ID:hiNsX/wJ0
>>201
お、おれも・・・!
218: 1 ◆WiJOfOqXmc 2012/01/15(日) 17:44:40.89 ID:WuLtuWlB0
お母さんは俺に言った。
母「手術しても…余命は1年くらいだろうって、言われてるの…」
動揺した。思っていたよりも、ずっとずっと、残っていた時間はなかった。
母「君は…それを覚悟しておいてね。それで、このことをあの子に伝えるか
わたしたちは悩んでるの…」
人生20年そこらしか生きて来なかった俺には、もうどうしたらいいのか分からなかった。
母「君は、最後まできっとあの子のそばにいてあげてね。
あの子、あなたがいない時もあなたのことばかり話すのよ」
みたいなことを言っていたと思う。
最後までってなんだ?もういなくなること確定なのか?
混乱した。
大学生の小僧には、あまりに色々重すぎて、どうしたらいいか分からなかった。