2024/06/08
「でも言いたくても言えなかった。声も出ないし。とにかく変なことばっかりだったよ。○○君だって変だったよ。ホントはわかってたんでしょ」
「一緒に寝てからさ、暗くたって少しは判るよね。○○君の手は両方ともちゃんと目の前にあるのに違う場所を他の手が触ってる。でもその手が見えないの。掴もうとするとその手が無いの。それでまた違う場所を別の手に触られてる」
「何か言おうとすると、手が口を塞いでくる。口の中まで入り込んでくる。そうやって見えない手が増えていって体中をたくさんの手が触ってる。そのうち本当に身動きできなくなって、声も出なくて大勢の人に体を好きなようにされてるみたいだった」
彼女の話で俺はかなり笑って、このスケベ女!とか、昨日酒飲み過ぎだよとか、変なクスリ飲んだんじゃねーのとか茶化してたんだけど、彼女はすごく真剣にその話を訴えるし、仕舞いには怒り出してしまったので、俺もとうとう夕べの違和感について話した。