おはなしカフェ

「妻と別れて私子と結婚したい」に目が眩んだ…

time 2023/01/18

「妻と別れて私子と結婚したい」に目が眩んだ…

店舗での夏イベント(1泊2日の民宿合宿)にも難色を示し、
これは女性だけのイベントだとわかりきっているのに、帰って来たときに雑誌を投げつけられた。

営業中にも、業務連絡を装って電話をかけてくるようになり(別店舗ではありえないのでバレバレ)、
毎日駐車場の隅に車を停めて私子を待つ表情も、かなり険しくなった。

当然上層部にもバレる。
ある日。
「私子、ごめん。俺、家に帰るよ」
きちんと家に帰るか、私子と一緒になるか、どちらかを選択しろと言われたらしい。
「そう、それがいいよ。どっちつかずは私も嫌」
「私子、ごめん。本当にごめん」
彼は店長という地位を取った。

私子は正直ほっとしてた。
別れはスムーズだった。彼男は私物を私子の家に持って来ていなかったし、
彼男がもう迎えに来ない。それだけだった。

店舗が違うから、彼男とはもう完全に会わなくなってから1ヶ月。

同じ店舗のスタッフでの飲み会の時に、A男から告られた。
「私子さん、彼男さんとつきあってたんでしょ」
「何で知ってるの」
「お局様から聞きました。いや……お局様に私子さんのこと相談してて、で、彼男さんのこと聞いて」
A男は私より少し後に入ったバイトで、同じ職場だけどシフトが違うのであまり接点がなかった。
「何で相談……」
「私子さん、俺、最初に会った時から私子さん気になってました。俺でよかったら、つきあってください!」
一昔前にあったTV番組みたいなノリで頭を下げて右手を差し出すA男の様子に、
私はちょっと嬉しくなって、 「お友達から」 A男の右手を握った。

470: 恋人は名無しさん 2010/09/19(日) 09:09:51 ID:8ZkDmsjC0

A男とはシフトは違うけど休みとかは一緒なので、色んなところへ連れて行ってもらった。
年も一緒なので話も合う。 楽しくて楽しくて、半年ほどがあっという間に過ぎた。

ある日。職場に彼男から電話があった。

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