2024/06/08
斜め後ろに座っている百合香は
ニヤニヤと笑いながらなぎさのことを見ていました。
なぎさ:「読めません、、、」
と言ったようで先生は、
先生:「ちゃんと教科書は持ってきましょうね」
とかわけのわからないことを言っていた。
見れば、教科書を持ってきていることぐらいわかる。
なのに、それを気にする様子もなく次の人へ。
本当に腹が立ちました。
グルになっていたほかの三人も
なぎさのことを見て、笑っていました。
なぎさの泣きそうな表情をみていると
胸が締め付けられて吐きそうでした。
授業の間じゅう、百合香達はなぎさに
消しカスを投げたり、紙くずに暴言を書き
なぎさに回したりしていました。
乱入したい気持ちを必死に抑えて、
最後まで授業を見ていました。
授業が終わった瞬間、
なぎさは立ち上がりすぐに教室を出て行きました。
それを追って、俺はベランダからなぎさのところへ行きました。
なぎさは学校裏の小さな花壇のところへ座り込んでいました。
それを見つけて、俺は近づきました。
なぎさ:「あはは、やっぱりキツイね」
俺:「・・・」
その表情が痛々しすぎて何も言えませんでした。
なぎさ:「私って、そんなに嫌なことしたのかな?」
なぎさ:「私、なんでいじめられてるのかな?」
そう言って、ついに泣き出してしまいました。
なぎさの泣く姿を見たのは幼い頃ぶりのことで
俺はどうしていいかわからず、突っ立っていました。
なぎさ:「つらいよ・・・」
自分がいかに無力か。
なぎさ:「もう嫌だよ・・・」
自分がいかに恵まれているか。
なぎさ:「・・・もう・・・・・・死にたいよ」