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ゲーセンで出会った不思議な子の話

time 2021/12/18

ゲーセンで出会った不思議な子の話

366: 1 ◆WiJOfOqXmc 2012/01/16(月) 01:03:08.02 ID:x9+/iUde0
いよいよその日になる。
俺はリュックにプレゼントを忍ばせて、いつ渡すか決めかねていた。
お父さんとお母さんに挨拶した。
お父さんは優しそうに笑っていた。
「よろしく、頼むね。」
俺「はい、彼女のことは、任せてください。」
彼女「じゃーね、いってくる!」
俺もニヤニヤしていたけど、彼女も始終にこにこしていた。
楽しい、忘れられない三日間が始まる。
370: 名も無き被検体774号+ 2012/01/16(月) 01:07:42.40 ID:i05ow9F0i
まだ途中なのに…まだ結末わかんないのに…それなのに涙が…
371: 1 ◆WiJOfOqXmc 2012/01/16(月) 01:07:50.15 ID:x9+/iUde0
正直不安もいっぱいだった。
突然体調が変わったら?彼女に何かあったら?
でも彼女は俺のこと信頼して、全てを俺に預けてくれたんだろう。
もしもの時のために病院の番号もメモったし、お父さんとお母さんの番号も分かってる。
きっと、どうにかなる。とにかく彼女といられる時間を大事にしようと思った。
373: 名も無き被検体774号+ 2012/01/16(月) 01:11:52.62 ID:WdAtM8AuO
このスレに会えて良かった(;ω;`)今を生きられるって素晴らしいことだな
374: 1 ◆WiJOfOqXmc 2012/01/16(月) 01:12:32.33 ID:x9+/iUde0
彼女「電車のろ!電車電車!」
俺「え、タクシーとかでもいいんだよ?」
彼女「そんなんセレブなデートないよw」
俺「まあこの時間なら人も少ないしね。電車に乗ろうか。」
駅に着く。彼女は大声を出す。
彼女「わわ、電車だよ電車!いいなあ懐かしいなあ!」
俺「なんだかいいね、こういうの。すごい不思議な感じ、至って普通なのにw」
ずっと、病室でしか会えなかったものだから、色々と新鮮に映った。
電車に乗っただけで、なんだかとても嬉しかった。
383: 1 ◆WiJOfOqXmc 2012/01/16(月) 01:18:29.16 ID:x9+/iUde0
電車ではしゃぐ彼女はどこかヘンテコだったけど、
どう見ても普通の女の子にしか見えなかった。
この小さい体に、色んなものを抱えてると思うと、悔しかった。
電車内には同じような年齢の女性もたくさんいて、それを見てると複雑な気持ちになった。
俺「どこいこっか?」
彼女「あ、決めてないのー?もうしっかりしてよー」
俺「ええ、ノープランでいいって言ってなかった?」
彼女「嘘でしたー!言ってみたかっただけこういう事w」
彼女は笑いながら言った。
402: 1 ◆WiJOfOqXmc 2012/01/16(月) 01:37:44.19 ID:x9+/iUde0
彼女は電車の中でも突拍子もないことを言い出す。
彼女「ねえねえ、ケンカしよ!」
俺「え、は?」
彼女「もう、ふざけないでよ!」
俺「どゆことwww」
彼女「失礼しましたw」
ケンカをするはずがすぐ漫才みたいになってしまって、二人で笑い転げた。
俺は彼女が何を求めているのか、なんとなく分かっていた。
404: 名も無き被検体774号+ 2012/01/16(月) 01:38:08.10 ID:6EAWpJ7G0
花言葉の攻撃力ハンパないな
406: 1 ◆WiJOfOqXmc 2012/01/16(月) 01:42:09.14 ID:x9+/iUde0
花言葉が気になるけど、続けますw
彼女は自由だった。そう、彼女はこういう人だったんだよ。
俺は凄く安心していた。
けっこう電車に乗って、とりあえず新宿で降りた。
彼女「あ、そだ。ゲーセンでも行かない?」
俺「それ最初から決めてたんじゃんww」
彼女「ま、そうなんだけどww」
彼女のワールドになりつつあった。
俺はすごく懐かしい気持ちになった。
会ったばかりの頃を、思い出すようだった。
408: 1 ◆WiJOfOqXmc 2012/01/16(月) 01:46:53.52 ID:x9+/iUde0
ゲーセンに着くやいなや、彼女はテンションだだ上がり。
彼女「大きい!すごい!この雰囲気懐かしい!」
俺「初めてだけど、すごいなー。格ゲーとかも猛者がいそうだ。」
彼女「デッキ組んだんだよデッキ!まずLOVね!」
もう大はしゃぎの彼女を見ていると、こっちも楽しくて仕方がなかった。
411: 名も無き被検体774号+ 2012/01/16(月) 01:47:50.15 ID:yO0Vd0vqI
いい話しだ。花言葉は各自確認しておこう。
412: 名も無き被検体774号 2012/01/16(月) 01:51:27.49 ID:txRiV3MN0
花言葉は終わるまで見ないと決めた
413: 1 ◆WiJOfOqXmc 2012/01/16(月) 01:51:51.18 ID:x9+/iUde0
俺たちはまあ、アケゲーオタだから、ここに会話の内容書いてもあれかもしれないけどw
彼女「わだリバデッキ作ったんだー!ゲート閉じちゃうよゲート!」
俺「いや、させない!俺のムーブでそんなものは…」
ま、分かる人だけ分かってくださいw
こんなこと言い合いながら、それは楽しくプレイしていたわけです。
415: 1 ◆WiJOfOqXmc 2012/01/16(月) 01:56:22.85 ID:x9+/iUde0
そのあとはひと通り色々まわる。
彼女がポップンやりたいと言えばやり、太鼓叩きたいと言えば、叩き。
そのあと二人で格ゲー武者修業と名づけ、すいていたので
勝てない相手にコンビを組んで挑み続けたりw
友達とやったら盛り上がった試しのないQMAというゲームでも、
二人でハイタッチしながら嘘のように盛り上がったり。
とりあえず、俺達にとってゲーセンというのはこの上なく楽しいスポットだった。
416: 名も無き被検体774号+ 2012/01/16(月) 01:58:00.14 ID:fmtyDkWmi
言ってみたかった
やってみたかった
後悔しないようにわがままでも何でも出来る事はしておきたかったんだな
417: 名も無き被検体774号+ 2012/01/16(月) 01:58:16.50 ID:yO0Vd0vqI
ホントにドラムなような瞬間。
418: 1 ◆WiJOfOqXmc 2012/01/16(月) 02:00:08.84 ID:x9+/iUde0
そんなことをしているうちにあっという間にお昼を回っていた。
俺「そろそろ引き上げようかー」
彼女「すごい楽しかったー!」
彼女は本当に満足しているようだったので、俺は安心した。
かくいう俺も本当に楽しかった。
俺「お昼どうしたい?」
彼女「マックがいいなぁー」
俺「え、そんなもんでいいの?」
彼女「わたし携帯のクーポンあるからねー!」
429: 1 ◆WiJOfOqXmc 2012/01/16(月) 02:06:45.07 ID:x9+/iUde0
彼女は本当になんてことない日常の時間を過ごしたいってのはもう分かっていた。
彼女「わたしはねー、てりやきかなw懐かしいな~」
カウンターで楽しそうに選ぶ。
俺「じゃあ俺はベーコンレタスでww」
彼女「シェイク飲もうよシェイク!」
はしゃいでる彼女を見るのは楽しかった。
何をしていても、本当に楽しそうにしていた。
432: 名も無き被検体774号+ 2012/01/16(月) 02:10:57.77 ID:UsuMV0hyi
彼女は普通の日常、普通の生活、普通のデート。
全てがありがたく見え、幸せに思えたんだろうな。
俺たち人間、特に大人はきたねぇよ。金だコネだ権力だって。
みんなわかんねぇよな。今こうしてなに不自由なく生きてる事ありがたいとおもわねぇよな。
この命あげられるならこうゆう子にあげてぇよ
435: 名も無き被検体774号+ 2012/01/16(月) 02:12:27.46 ID:qXuEQoPE0
もう何年も行ってないが
行ってみるかゲーセン
436: 1 ◆WiJOfOqXmc 2012/01/16(月) 02:12:29.06 ID:x9+/iUde0
席に着く。一息つく。
彼女「マックこんなに美味しかったかなあw」
俺「久々に食うと美味いんだよねえ」
彼女「わたしはポテトを欲しているよ」
俺「あるよ?」
彼女「ちがうよ、ほら」
彼女は口を開けて促す。正直、アホである。
そして、俺が口にポテトを入れてあげると、食べながら
「10点~!」
などと意味の分からない事を言い出す。
俺もこれをやらされるハメになって、二人してマックでアホなことをしていたw
でも、楽しかった。

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