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ゲーセンで出会った不思議な子の話

time 2021/12/18

ゲーセンで出会った不思議な子の話

654: 1 ◆WiJOfOqXmc 2012/01/16(月) 20:37:23.72 ID:x9+/iUde0
駅に着くまで彼女は熟睡していた。
ここまで上手くいくと思わなかったけど、しかしよく寝ていた。疲れたんだろう。
駅に着くアナウンスが流れる。
俺「さ、着いたよ。起きて起きて。」
彼女「え、あ…」
寝ぼけている彼女の手を引いて、俺は彼女を誘導した。
657: 名も無き被検体774号+ 2012/01/16(月) 20:40:49.81 ID:MFtf8uY80
いち おまえ かっこいい
659: 名も無き被検体774号+ 2012/01/16(月) 20:41:02.81 ID:6zxjEJxg0
チューして起こしてあげれば良かったのにw
660: 名も無き被検体774号+ 2012/01/16(月) 20:41:04.55 ID:qXuEQoPE0
これは上手い!
662: 1 ◆WiJOfOqXmc 2012/01/16(月) 20:42:26.71 ID:x9+/iUde0
ホームに降りると辺りは暗くなり始めていて、宵の口と言ったところだった。
彼女は降りると、う~んと伸びをして「よく寝た」とつぶやいた。
俺はドキドキだった。
彼女「わ!なにこれ…ネックレス?富澤?」
俺は「魔法だよ、きっと」と言うつもりだった。でも、
俺「誰かのいたずらか…?」
意味が分からないw
664: 名も無き被検体774号+ 2012/01/16(月) 20:43:55.56 ID:cOF2U+4D0
>>662
おい。そこは魔法だろおぉぉおっぉ
665: 1 ◆WiJOfOqXmc 2012/01/16(月) 20:45:54.81 ID:x9+/iUde0
かっこいいこと言おうとしたのに、彼女にこっちを見られると恥ずかしくなって
ついついおかしなことを言ってしまう。
彼女「えーww富澤でしょーwこれ可愛いなー。」
俺「うん…プレゼントだよ。すっごい似合ってる。」
本当に似合ってた。自分の選んだネックレスをつけている姿が、
とっても、微笑ましかった。
667: 1 ◆WiJOfOqXmc 2012/01/16(月) 20:50:32.37 ID:x9+/iUde0
瞬間、彼女は俺に抱きついてきた。
俺はビックリして心臓飛び出るかと思った。
俺「ぅお…!」ビックリして、変な言葉が出る。
彼女「ありがとう。絶対絶対、大事にするよ。」
勇気を絞って、俺も抱きしめた。
思えば、人生で始めて女の子を抱きしめた瞬間だったと思う。
とっても暖かくて、大事なものだって気がした。
670: 名も無き被検体774号+ 2012/01/16(月) 20:51:19.02 ID:4RcE4fBoO
イケメンすぎるって
イケメンすぎるって
671: 名も無き被検体774号+ 2012/01/16(月) 20:51:50.23 ID:Qca1klCr0
かっこいいですね
673: 1 ◆WiJOfOqXmc 2012/01/16(月) 20:56:02.63 ID:x9+/iUde0
高校時代毎日使っていた見慣れた駅のホームの真ん中で、
俺は確かに人の温かみを感じた。
人なんてほとんどいなくて、駅のホームには俺と彼女だけだった。
向いのホームに高校生がいたが。
しばらくその状態で、彼女がいきなり
「充電完了だー!」
と大声をあげるものだから、ぱっと手を離した。
676: 名も無き被検体774号+ 2012/01/16(月) 20:56:54.45 ID:Za6OG5J70
ポカポカした
ポカポカしただけにこの先が怖い・・・
678: 1 ◆WiJOfOqXmc 2012/01/16(月) 20:59:56.61 ID:x9+/iUde0
改札をくぐる、なんだか照れくさくなっちゃって俺はぎこちない。
でも彼女はそんなのおかまいなしで、
「ほらら~らら~らら~♪」(聖剣LOMのドミナの曲)などと鼻歌を歌う始末。
ご機嫌だったんだろう。彼女は普段からよく歌う子だった。
それ、聖剣だね!なんていつものように俺もつっこめず、
駅を抜けるとそこには迎えが待っていた。
701: 1 ◆WiJOfOqXmc 2012/01/16(月) 21:54:02.83 ID:x9+/iUde0
迎えに来ていたのは、妹だった。
車で迎えにきてくれた。
「なんでアイツなんだよ…」
と思ったが、結果母親が来てもあまり変わらないので同じだった。
俺は彼女の荷物をずっと代わりに持っていたので、積みこむ。
俺「ごくろーさん」
妹「いえいえ」
彼女「こんにちは、わざわざありがとうございます。」
妹「こんにちはー」
妹は明らかにニヤニヤしていた。
705: 1 ◆WiJOfOqXmc 2012/01/16(月) 22:00:44.01 ID:x9+/iUde0
妹「可愛いなー。同級生ー?」
俺「お前よりずっと年上だから」
彼女「いえ、全然気にせず接してくださいねw」
妹「こんな兄だけどよろしくお願いしますねー」
車内は女社会と化していたが、非常に和やかなムードで、
妹と彼女も気が合いそうな感じで俺は安心した。
708: 名も無き被検体774号+ 2012/01/16(月) 22:06:32.25 ID:ydFFv+k30
家族に病気のこと知らせなかったのは正解だったと思う
709: 1 ◆WiJOfOqXmc 2012/01/16(月) 22:08:33.88 ID:x9+/iUde0
車で坂をのぼる。
俺の実家はちょっと坂の上にある。
店がまったくないわけでもなく、いい感じの田舎だ。
家につくと、待ち構えていたように母さんが出てくる。
「いらっしゃい!遠くからお疲れ様」
彼女「いえいえ、よろしくお願いします。」
彼女は、こういうところで礼儀正しくて、当然のことながら少し驚いた。
気のせいか、母さんも妹も、よそよそしくて、落ち着かない感じだった。
無理もない。ダメ息子が急にこんな女の子を連れてきたら、
面食らうってもんだろう。
713: 1 ◆WiJOfOqXmc 2012/01/16(月) 22:15:03.82 ID:x9+/iUde0
母さんと妹はまだ晩飯の準備中だったらしく、
彼女は手伝いたい、と言った。
俺は疲れてるんだから無理しないで、と言ったが、
どうしてもと言ってきかなかった。
俺「母さんエプロンあったっけ?」
母「あれがあったわよアンタのが」
彼女は俺が高校の家庭科で使っていたエプロンを身にまとった。
「どうかな?w」
恥ずかしそうにエプロンを着て彼女は言う。
俺「いいねー最高だよ。」
720: 1 ◆WiJOfOqXmc 2012/01/16(月) 22:21:34.63 ID:x9+/iUde0
その様子を見て母さんと妹が俺の方を見て不自然にニヤニヤする。
俺は「ほっとけ!!」と心の中で連呼した。
彼女も台所についてできることを一生懸命手伝っていた。
うちの家族に混ざって、楽しそうだった。
俺はそれを横目に見つつ勝手口の裏口で一服していた。
俺も手伝おうとはしたが、アンタ失敗するから、と妹に阻止された。
722: 名も無き被検体774号+ 2012/01/16(月) 22:22:14.77 ID:cHxXWezS0
>>720
妹gj
723: 忍法帖【Lv=2,xxxP】 2012/01/16(月) 22:26:22.87 ID:JxN1HClsi
なんてほっこりすんだ!
うらやましー
724: 1 ◆WiJOfOqXmc 2012/01/16(月) 22:28:36.27 ID:x9+/iUde0
その日は、カレーだった。
ウチのカレーはレトルトは使わず、スパイスとかも使って、
無意味に凝っているものだった。
みんなで食卓に着く。
俺は若干の気まずさを隠しきれなかったw
彼女「こんなに本格的なカレー、おうちで作れちゃうんですね~」
母「まーこだわりだすとキリがないのよね」
母さんは鼻高々だった。
725: 1 ◆WiJOfOqXmc 2012/01/16(月) 22:30:35.15 ID:x9+/iUde0
彼女「おいしい!美味ですよこれ!」
彼女が笑ってそういうとみな口々においしいと言い出した。
俺「うん、やっぱりおいしいね。」
妹「たしかに美味、だねw」
ご飯が進みだすと、妹と母さんが動き出す。

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