「加護があるんならなんで仕事みつかってないんだよ」
「今は試練の時。神が下さり給うた選ばれた人間に与えられる苦行の最中」
「その神様ってさ、選んだ人間の周りを不幸にしてまでそういうことすんのか」
「不幸だと思うやつは神に見放される」
「そっか…」
こんなやりとりであっけなく俺たちの友情は崩壊した。
俺は昔の住所録からあいつの両親に電話をかけて、あいつが変な宗教にはまってかなりやばい状況になってるって報告した。
赤の他人の俺じゃ助けてやれる範囲に限りがあるからって泣いて頼み込んだ。
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