おはなしカフェ

バイト先の牛丼屋に貧乏な父子が来店www家も職も母親もいない様子…可哀想に思った俺は…

time 2017/04/10

バイト先の牛丼屋に貧乏な父子が来店www家も職も母親もいない様子…可哀想に思った俺は…

お風呂からはナホちゃんの楽しそうなキャッキャした声が聞こえてきた。
俺ももう33才なんだが、もし結婚してたらこれくらいの子がいてもおかしくないんだよね。
なんかちょっと家庭的な雰囲気を味わえた。
ここで俺は一つ決断をしていた。
この父子をうちにしばらく住まわせて、父親の職探しと住居探しをさせようと。
まずは職探し。定職について収入が入ってから住居探しだな。
この父親は両親も亡くし、親戚も絶縁していて行くあて無いらしく、蒸発した母親方も
頼れないとのこと。じゃあ新しい生活を2人で始めないといけない。
俺には姉がいて、結婚した旦那が借金を作って離婚し一人娘と一緒に出戻りしてるから
そういう苦労は少しは分かっているつもりだ。
その申し出に、父親は泣きながら何度かありがとうございますって言ってた。

俺は週4回の牛丼屋の夜勤以外は家で資格の勉強をしていたから、
父親が職探しをしている間くらいはナホちゃんの相手をしてあげられる。
俺の当時の収入は、バイト代が手取りで月14万と退職前の預金が200万ほど。
半年くらいは父子を住まわせるくらいはできた。
もし自分の金銭的な状態が厳しかったらとてもこんな提案はできなかったけどね。

資格試験も年2回あったから、1回(半年)くらいは延期できる。
ナホちゃんが笑顔でキャーキャー言ってる姿を見ると、それくらいは許容できると思った。

風呂上がり、ナホちゃんが裸で走り出てきた。
それをバスタオルで捕まえて拭いてあげた。あー俺、なんか父親みたいとか思いながら
体を拭いていた。
昼食は簡単に俺が作り、父親にはその後ナホちゃんと一緒に昼寝してもらった。
見ている限り、父親はゆうべから寝てなかったようなので。
父親は夕方になっても寝続けていた。いったいどんだけ寝てなかったんだ・・・。
先にナホちゃんが起きて、俺が遊びの相手をした。
どうやら2才らしく、2才児の遊びなんてわからないので、とりあえずお絵描きをした。
サインペンしかなかったけど、ぐちゃぐちゃに塗りつぶしたり顔らしきもの書いたり
2時間ぐらいはお絵描きしていたと思う。
夜7時頃、俺の彼女が駆け付けてくれて、ちょうど父親が起きた。
相変わらず「すいません、すいません」って言いながら。
近くのファミレスで4人で夕食をとりながら、今後の事を話した。

明日はまず父子の服や生活物資を買い出しして、それから職探しをすること。
可及的速やかに仕事を探して就き、収入を得て自立できるようなら部屋を探す。
猶予は4ヶ月。(ほんとは半年でもよかったけど)それまでに必ず探すこと。

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引用:オトコの本音
画像出典:写真AC

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